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東アフリカ 大地溝帯の旅 (7)

2011/12 - 2012/01

停電ばかり / ブルンジ


ブタレからの移動

ルワンダ南部の町ブタレから、ブルンジの首都ブジュンブラまで、バスがあるだろうと思ったら無かった。首都キガリからのヤフーバス(ミニバス)に、途中乗車する形で利用しなければならない。1月2日という新年明け。満席だったら乗れないし、車イスの私はドアに近い席に座りたい。正月休みでバスチケット屋も閉まっており、前日手配ができなかった。

07:40 ブタレ市場の近くにあるバスパークで、ブルンジ国境行きのマタツ(乗合ハイエース)に乗る。私が最初の客。助手席をキープ。料金1000フラン(2ドル弱)

09:05 座席が満席になり、市場を出発。1時間半近くも待った。国境まで乗る乗客は少なく、多くが道沿いの村で降りていった。

10:00 国境に到着。記念撮影。これから出入国。ブルンジ側の入国事務所は段差があり車イスで入れなかったが、警備員が手助けしてくれ、入国管理官が外に出てきて対応してくれた。 

10:30 ブルンジ入国。国境でトランジットビザ(3日間)40ドルを取得。

この国境での出入国。自家用車(正確には運転手付きのレンタカー)で旅行する西欧人がいた。ルワンダ出国時に声を交わしていた。よく見ると彼らの移動手段は、4輪駆動の良い自動車。座席も空いている。ヒッチハイクさせてもらった。スイス人男性2名+ウガンダ人運転手。旅行好きな2人。お金持ち。

色々と手続きをしていると、ヤフーカーも到着した。多くの乗客が降りてきた。ヒッチハイクできなかったときは、このバスに乗ってブルンジの首都ブジュンブラへ移動しただろう。しかし満席で押しあい圧し合いで詰め込み乗車だった。マタツ(乗合ハイエース)もあるだろうが、おそらく一番近くの大きな町まで。タクシーも国境には停まっていた。

ブルンジに入ると、警察の検問で何度も止められた。自動車の整備チェックをさせられる。ウィンカー、ライト、ブレーキ、ワイパーなど細かくチェックする。不備を見つけて罰金を徴収したいのだ。スイス人の自動車。ナンバープレートにライトがないといちゃもん。夜は走らないからといっても無駄。約15ドルを要求してくる。ウガンダ人運転手は怒りながら交渉。一方、地元の車は荷台に20人ほど乗せて横を通り過ぎる。外国人の車を見つけてはたかってくるのだ。

運転手がいくら払ったのかわからないが、可哀想な出費。お別れのときに、運転手に5ドルほどであるが、御礼にとバス代相当のチップをあげた。罰金と同じくらいかな?


首都ブジュンブラ

人口30万人。国全体で830万人(2009年統計)。標高は780メートル(タンガニーカ湖)以上と高い。キリスト教徒80%、ムスリム5%。国名も首都名も、日本人には全く馴染みが無いと思う。聞いたことないでしょう。知らないでしょう。あおる統計によるとアフリカの最貧国。でも、お腹の出た子どもは見なかった。治安の悪さも心配したが、別に何もなく全然大丈夫。

交通の中心は、市場北にあるバスパーク。ここから小さな国中へバスが出発する。赤い看板は、携帯電話の会社。

散歩しながら見つけた! オバマショップ。ITショップですね。携帯、カメラ、PC、電子機器。米国大統領オバマさんは、ケニアにルーツがあるので東アフリカでも大人気。大音量で宣伝文句が流れてた。

ブジュンブラには、たくさんのパン屋さんがあった。なかなかオシャレ。繁盛しています。ルワンダにもパン屋はゼロではなかったが、こんなに種類ないし、味も数段落ちると思う。

ブルンジの食堂。ルワンダと似たようなものだが、絞り立ての牛乳やヨーグルトが名物で少し彩り豊かになる。特徴としては、牛乳、ヨーグルトをよく飲む。食べ物の種類が増えてちょっと一安心。

ブルンジとルワンダ。隣接する小さな国。人々の見た目は同じに見えるんだけど、微妙に違う。やっぱり国境というか目に見えない線が存在する。

 ・ おばさまがカラフルな日傘をさして歩いていた。
 ・ 自転車タクシーが、山の上り坂でトレーラーの後ろにつかまり引っ張ってもらってた。
 ・ 乗合タクシー(マタツ)は、ステーションワゴンになる。ハイエースは定期路線のバス。
 ・ バイクタクシーがほとんどいない。
 ・ パン屋が美味しい。レストランのメニューが少し増える。
 ・ 暑い。ルワンダより標高が低い。
 ・ ミニバスがボロボロ。警官の検問が多い。夜は道路に紐が張られ道が封鎖される。
 ・ 障害者の物乞いが市場周辺に大量にいた。ストリートチルドレンも多かった。魚の死んだ目をしていた。


コンゴ入国 再チャレンジ

ブルンジでも、コンゴ入国を試みた。希望は日帰り。国境でタクシーを貸切、ランチを食べて戻るというもの。市内には、たくさんのタクシーが止まっているので、交渉して国境まで移動。15,000フラン(11ドル)。粘り強く探せば10,000フラン(8ドル)まで値切れると思うが、外国人だし妥当な額を支払う。その代わり、途中にタンガニーカ湖によってもらうという条件をつけた。

湖畔には砂浜があります。リゾートホテルも有り。近隣国が豊かになれば、ビーチリゾートとして発展する可能性がある。国境の町 Catumba カトゥンバ 周辺は牧畜が盛ん。首都では牧畜が禁止されている模様。

この旅、3度目のコンゴ入国チャレンジ。ブルンジ側の入管も「無理だろう」と微笑んで送り出してくれた。日帰り旅行を認めてくれと交渉したが、あっけなく追い返された。やっぱり国境でビザ取得は無理だった。いつかリベンジ。訪問できる日を夢見よう。人生の目標が一つ増えた。

国境の事務所に入る時など階段があるので、車いすを担いでくれた男性。とても親切でした。ちなみに橋を渡ると、コンゴ民主共和国になるが、道はダートで未舗装となる。

コンゴに入国できなかったので、時間が余る。国境付近でぶらぶらしながら、お腹を満たす。おいしい焼肉をいただく。ついでに湖の魚も食べる。緑の葉っぱは、こちらのホウレン草。

この小さい国境でも、ゴマ国境で見たようように、障害者の三輪車いすの運び屋がいた。彼らと写真撮影させてもらった。卑屈ではない。家に籠っていない。社会に居場所がある。笑顔が交わせる。一方で路上生活をする物乞い障害者もいる。そんな彼らとは目が合わない。笑顔がない。挨拶もできない。

女性が働いているのも嬉しい。一生懸命に働く人の姿を見るとこちらも幸せになる。笑顔がとても素敵です。笑顔は幸せの連鎖。笑顔が笑顔を呼ぶ。

国境から街への帰り。送ってもらったタクシーは私を待っていなかった。いわゆるタクシーは、ステーションワゴンの5名乗り。一人で借りてもいいし、相乗り者を待ってもいい。料金は、10,000フラン。よって5人なら、1人2000フラン。目的地まで連れていってくれるから便利。

時間があるので、マタツ(乗合ハイエース)に乗ることにした。路線バスみたいなもの。助手席に座らせてもらった。壊れかけのボロボロ。エンジンをかけるのは、手でコードをつないで。エンストも多く、その都度、コードで操作。それを写真に撮っていたら、恥ずかしいのか運転手は照れていた。周りの乗客も、いかついヤンキー運転手が照れている姿に大笑い。和やかな車内となりました。


空港

市内から近い。外はめっちゃ暑いのに、空調がなく、高い屋根で風通しをよくしていた。停電も多いので、空調に頼るのは危険だからかもしれない。よく考えられた設計です。電気ありきで、原子力発電も止めない日本とは状況が違う。ない場合を前提としているのが興味深い。

出国審査をして待合室。やっぱり空調なし。とても暑い国なのに。風が通るように隙間があいています。ボーディングブリッジは無し。平屋の造り。滑走路はもちろん歩いて乗ります。飛行機へは階段を上りますが、歩けない車いすの私は、親切な係員達に担いでもらいました。ありがたやー。


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