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東アフリカ 大地溝帯の旅 (4)

2011/12 - 2012/01

人々が優しい / ウガンダ


マタツ(乗合タクシー)

南スーダンから陸路ウガンダへ。国境では、両国とも係員がバスまで来て、手続きをしてくれた。歩けない私は、バスの乗り降りが非常に大変。その説明とお願いは面倒だが、どこでも理解してくれる。

朝5時30分に乗りこんだバス。街で客の確認と積み込みなどをして、6時30分にジュバを出発した。国境のニムレまでは舗装された素晴らしい道。この当時、南スーダン唯一のまともな道。ウガンダ側に入ると、未舗装のダートがしばらく続く。

怖かったのが、左ハンドル(右側通行)から、ウガンダでは右ハンドル(左側通行)に変わること。陸路で突然、交通ルールが変わるのは驚く。運転手は慣れているのだろうが、かなり危ない。大型バスとトラック、左ハンドル同士で狭いダート道路をすれ違うなんて、怖すぎ。

さてバスは事故も故障もなく、14時30分、ウガンダ北部の大きな町「グル」に到着。所要8時間。バスはこのまま首都カンパラへ向かうが、グルで降りるかどうか悩んだ。カンパラに行ったら次の移動はしやすい。でも、田舎町を歩きたい。乗合バスやタクシーが小さな都市間を結んでいることを願って、バスを降りた。

バスを降りたら、若者2名がホテル探しを手伝ってくれた。後でチップくれなど言ってこないか、だまされやしないか心配したが、何も見返りなしの親切。疑って悪かったが、100%信用することはできない。とてもいいホテルを紹介してくれた。ホテル側から紹介料などのキックバックもないと思う。一気にウガンダの印象が良くなる。旅人は単純です。

ホテルにチェックインしたら、するべきことは両替。すぐ近くに両替屋があった。もちろん米ドルを持参。レートが高額紙幣(50ドル、100ドル)と少額紙幣(1ドル、5ドル、10ドル、20ドル)と違う。そのまま米ドルが使えると思っていたので、20ドル札ばかりを持参していた。大失敗。かなり損をした。10%も違う。ちなみに、ルワンダでも少額紙幣の交換レートは悪かった。

グルを散策。JICAのゴミ箱があった。青年海外協力隊も派遣されているのだろう。日本政府が資金援助して作られた道路もあった。

自転車もたくさんある。市民の足として自転車がよく乗られていた。車いすがパンクしたり、故障したときも、なんとか対応できそうだから、ホッとする。自転車屋がない国もあるので、そんな国でトラブルがあるとちょっと大変だからだ。

夕食は、魚料理(左上)を注文。トマト煮込みだった。初めての味覚。これが美味しい。ウガンダの定番料理の一つ。他のレストランでも同じように、魚を注文するとトマト煮込みだった。魚はたぶんビクトリア湖のティラピア。鯛みたいな味で、日本人にも合うだろう。肉や野菜のトマト味はあっても、魚は発想がなかった。世界は広い。

ウガンダ国内の移動は、マタツ(乗合タクシー)。トヨタのハイエースを改造。人数が集まれば出発。途中乗車や下車ができない(よって早い)大型バスは、首都カンパラと地方都市の間で増えている。歩けない私には、大型バスは階段の昇降があるので非常に大変だが、ハイエースは簡単。助手席に座らせてもらえば快適。譲ってくれたり、お願いしたり、1本見送ったりして助手席に座る。

ウガンダ国内。グルから、マシンディへの移動。8時30分にバスパークに到着。助手席ゲット! でも2時間待ち。10時30分に満席となりようやく出発。2時間で着くと思ったら(周りのウガンダ人は1時間半と言う)、途中にポリスチェックや乗客の積み下ろしがああり。違う乗用車にも乗換えされられ、14時15分にマシンディに到着。地図上の距離は近くても、移動に時間がかる。

 

乗合タクシーの旅。道中の景色は退屈しなかった。ニョマチョマ(焼肉)の売り子。小腹が減ったので購入。1000シリング(40円)、500シリング(20円)と激安。乗合タクシー車内からの、買い食いはとっても楽しい。万国共通で車が止まると売り子が集まる。

焼きバナナを売る少年。これまた初めての食べ物。傷まないように、長持ちさせるための工夫で焼いているのでしょうが、バナナは生が一番。あまり美味しくなかった。

急流にかかる橋。この川はナイルの本流。正確には「ビクトリア・ナイル川」。止まって、じっくり眺めたり、写真を撮りたいところも、警官が橋の近くにいるので、乗合タクシーも止まれない。運転手から、警官の前ではカメラは撮らないようにと注意された。

猿じゃなく、ヒヒ。道中に何匹か見ました。食べるのか?と聞いたら、美味しくないし食べないとの返事。美味しそうな顔はしてませんもんね。凶暴なので注意。

子ども達。田舎道など、乗合タクシーが止まったときなど、近寄ってきます。時間があったので、折り紙の鶴を作ってプレゼントしました。

とくに見るものとか、観光名所はないので、移動することがアフリカの旅。未舗装の道路では、ひたすら揺れに身をまかせ無心になる。大地溝帯の山岳地帯に入ると、景色は面白くなってきました。

もうすぐ到着!と思ったら、自動車が故障。乗客は外に出て休息。ダメだ。他の車に乗るしかない、どうするんだと思ったら、バイクで自動車部品が近くの町から届けられた。携帯電話で、故障した部品を注文していた。オンボロでも、だましだまし乗り続けている。自動車の部品屋はとても儲かる商売。宅配サービスもあるとは商売上手。

 

 


ウガンダ ピグミー村

ウガンダの奥地、コンゴとの国境付近に、ピグミー族(小人)がいます。自動車をチャーターして彼らの住む村に行ける。片道1時間40分の山道。往復で100,000シリング(=45ドル)。

フォートポータルの町の中心ロータリーにタクシー(乗用車)が集まっていたので声をかけて交渉開始。ちなみに最初の言い値は100ドル。運転手はたくさんいるので、安くでも引き受けてくれる人を探しました。

ピグミー村へは、かなりの渓谷。コンゴ民主共和国との国境。高い山々がそびえる。中国の援助で新しい道が作られていた。重要な交易路にするのか、未開の地コンゴへの陸路。近い将来、立派な道ができて国境も整備されるかも。

片道1時間40分。狭い暗い山道も通り、国境のすぐ近くにある低地の森。大きな川が流れているが、それが国境線。ピグミー村には入村料が必要だが、幾らになるかは交渉次第。運転手は親切で有能で、高い値段は突っぱねるべき。私に任せろ!と言う。頼もしい。入村料は、70,000シリング(=30ドル)と言われた。25,000シリング(=10ドル)なら払うと伝えたが、それではダメだとの返事。

自動車で村に入って、既に彼らと接触したことに私は満足していた。写真は撮れなくてもいいやと思った。そんな意図を察してか、運転手は私に帰ろうと、村人たちの前で名演技してくれた。すると入村料はあっけなく、25,000シリング(= 10ドル)でOKとなった。

運転手いわく、地元民では20,000シリングらしい。ちょっと多めに払っているので妥当な価格。いわば写真代みたいなものです。入村料を支払えば、心おきなく写真が撮れますが、写真を嫌がる人もいる。

赤い帽子が王様。一番背が小さかった。ピグミーの純血なのだろう。130センチぐらいの身長。ウガンダのピグミー族の人数は、約100人。最近は混血や多民族との結婚も増え、純血ピグミーは減っている。国境を越えたコンゴには今でも森に多くのピグミー族がいる。人数はわからない。

男たちが集まり、歌と楽器の演奏、踊りを披露してくれた。そして、楽器や土産を買ってくれくれ攻撃。荷物になるから買えないんだよなあ。ごめんなさい。

ピグミー村には、ウガンダ政府の人が一人指導者として暮らしていた。彼の説明によると、森の中で採取生活をしていたが、森が国立公園となり、環境保護のため追い出された。EUの支援で、この写真に映っている全ての家が建てられ、定住生活に。しかし、仕事はない。農耕や牧畜の技術もないため、非常に貧しい。

子どもは学校に行っていない。スワヒリ語(ウガンダの公用語)も話せない。大麻が植えられていたが、それを現金収入にしていることは黙認。

ピグミー村で、お腹がぽこっと出た栄養失調の子どもをたくさん見た。日本人がイメージするアフリカである。飢餓。食べ物がない。貧しい。可哀想。私はこれまでアフリカを何度か旅行したけど、ただの一度も、そんな子ども達は見たことはなかった。やっと見れたというのが正直な気持ちである。難民キャンプや、紛争地帯ならいるのかもしれないが、それは特殊な事情。

そこに生活しているのだから、食料はある。笑顔もある。家族がいる。アフリカの子ども達、経済的には貧しいとは思うが、=可哀想と私は思ったことはない。

募金や援助をするとき、日本で生まれて良かった。そんな意識はないだろうか? 飢餓のイメージ。自分達はまだマシだと幸せを再確認するために作られたものとも感じる。やっかいなのは、募金や援助で優越感に浸ること。この目で見たこともないのに、可哀想と決めつける。そして、あそこに生まれなくて良かったと心の中で差別する。間接的に搾取したり、自分自身が格差や貧困を生みだす原因を作っているのかもしれないのに。
障害者問題も似たようなところがある。

お腹のぽこっと出た子ども。ピグミー村で見ることになるとは、悲しかった。彼らが迫害されていることの証。森の奥深くに隠れて生活することもできない。民族は途絶えるのだろうか?

ピグミー村の隣では、ウガンダ人達の集落があった。ここは普通の生活。塀もなく、隣は物資がある生活。彼らが移住してきたのか、昔からここに住んでいるのかはわからない。牧畜や農業をしていた。クリスマスなので牛や山羊をさばいて肉を食べる。たくさんの肉が売られていた。

フォートポータルへの帰り路。路上でマンゴーが売っていた。運転手に頼んで購入。10個で、1000シリング(40円)。1個10円以下は安すぎる。野生のマンゴーが木から落ちてきたのを拾って売っているらしい。そこらじゅうにマンゴーの木があるから。ただ味は濃厚でなくイマイチ。野生種のため種がとても大きく、果実も繊維が多くケバケバ。我々が普段食べる果物や野菜は品種改良されて、食用に適した物になっていると痛感した。


クィーンエリザベス国立公園

ウガンダでもサファリはできる。宿泊していたホテル(カセセで一番良い宿)で、タクシー貸切を聞くと、200ドルと言われる。最終的に100ドルに。担当者との電話を切り、町のタクシーパークで尋ねることに。私の希望は120,000シリング(=50ドル)。誰も翌朝に走ってくれる人はいない。クリスマス翌日なので休みたいのもあるのかもしれない。翌朝に来て、交渉しろ。150,000シリングなら良いと言うが、朝は誰もいなかったら時間の無駄になる。

諦めて帰ろうとすると、顔のとてもいかついハゲ親父が、デポジット(前払い)したら120,000シリングでOKだと言う。誰が見知らぬものに前払いするのものか!トンずらされるに決まっている。態度悪いし、信頼できるわけない!

ホテルに戻って、プロの旅行会社にまた尋ねると、150,000シリング(=70ドル)に価格を下げていたので交渉成立。ただ入場料35ドル、自動車入場料20ドルを追加で、公園のゲートで支払わされた。お金は結構かかった。

夜明けと共にホテルを出発。上記地図の左下を走るのかと思ったら、湖に近い公園の東側を走る。残念ながら、動物は少ない。かろうじて象が見れた。一度だけ。湖を眺める場所は気持ちいい。そこだけかなあー。良かったのは。で、運転手と記念撮影。

サファリの住む国立公園には住居地区があります。だからたまにバイクが走ったりする。生活臭があるのも、ちょっと興ざめする理由。地図でいうと湖の西側、緑の線で囲われていないところが村。湖の魚をとって生活をする漁民達。

その村に車が行くので何をするのかと思ったら、カバ(湖に浮かぶ茶色の突起)を見るのでした。家のすぐそばで、カバも生活している。夜行性なので昼間は寝ている。手が届く距離。カバは凶暴で、夜は危ないと思うのだが、まあ住民は慣れているのでしょう。

2時間ぐらいのゲームドライブ。ライオンがいるらしいが遭遇せず。鹿、ウォーターバック、水牛、象、カバ。キリンやシマウマはいない。あまり動物はいないのでお勧めしない。ボート(25ドル、2時間)に乗れば楽しいのかもしれないが。朝11時は満席。クリスマスでウガンダ在住の外国人(中国、インド、欧州など)がとてもたくさん観光に来ていた。15時のボートは空いているみたいだったが待ち時間長いし、ボートに乗るのは諦めた。

サファリからの帰り道。赤道で記念撮影。そういえば赤道を超えるのは初体験。UGANDA という表示の、 A と D が紛失しており、どこかわからない。なんともやる気のない記念碑です。 


焼肉パラダイス

ウガンダに来たら、肉を食うっきゃない! 山羊と牛。クリスマスで繁盛する肉屋さんを撮影です。値段を聞いたら、どの部位も8000シリング(300円)/キロ。安いですよねー。フィレも、サーロインも、この値段ですよ。しかも新鮮。ちなみに冷蔵庫はありません。腐る前に売り切り。食うべし。

街中の焼肉屋さん。串が1本200シリング(10円)です。信じられない安さ!日本だと屋台で300円はしそう。肉、脂、レバーの3種盛りでした。炭火での焼き立ては最高っす。ちなみに鶏肉もBBQが夜にありましたが、山羊や牛の方がずっと値段が安い。


ウガンダ国内移動 料金と時間

グル マシンディ 17,000シリング(8ドル) 3時間45分 (途中乗換)
マシンディ  ホイマ 10,000シリング(5ドル) 2時間45分 (ダートの悪路)
ホイマ カガディ 14,000シリング(7ドル) 3時間30分 (ダートの悪路)
カガディ  フォートポータル 15,000+5,000(車いす荷物代) 3時間30分
フォートポータル カセセ  6,000シリング(3ドル) 2時間20分 (待ち時間なし)
カセセ  ムバラ 15,000シリング(7ドル) 3時間    (早い)
ムバラ  カバレ 20,000シリング(9ドル) 3時間    (車窓は美しい山々)

ウガンダ人。ぱっとすぐに私に助手席を譲ってくれました。とても親切です。最初から最後まで私が最も長い距離を乗るというの理由ですが、たまに少し多めの料金を請求してきます。その代償として助手席に座る(他の乗客から奪う)ということもあります。

ムバラからカバレは、正規価格は15000シリングですので、5000多く支払わされました。しかし助手席に座らせてくれました。カセセからフォートポータルも1000シリング多く支払わされていますが、到着地のカセセではホテルを紹介してくれて、ホテルの前まで送迎してくれました。ちょっと多くボラれてもサービスの質が上がる、チップ代わりだと思って、目くじらは立てません。車いすも丁寧に扱って欲しいですしね。

写真はカバレの町で見た自転車タクシー。田舎でよく見ます。ルワンダでもよく見ることとなります。バイクタクシーが市民の足であるのですが、貧しい地域だからでしょうか。いずれ消える仕事かもしれません。バングラディシュ、マダガスカルのリキシャと同じ。スキルの要らない誰でも出来る仕事。よって収入にならない。働く若者達はオートバイが欲しいのだろうが(バイクタクシーも多くの男性若者がつく職業)、それも元締めがいて、借金をさして首が回らないようにして、逃げれないようにこき使われているのかもしれない。

ウガンダ最後の夜。夕食はちょっとアフリカ風。ミックスベジタブルとポショ。なんでもトマト味。味はなかなかいけます。肉ばっかりでなく野菜もとって栄養補給。次はルワンダです!


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