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インド洋の楽園 (3

2010/12

知られざる最高のリゾート / レユニオン



初めのサプライズ

期待外れだったモーリシャスの次に訪れたレユニオン(フランス海外県)は最高! 世界中を旅したが、最も素敵な場所の一つだと思う。まさに楽園

海、火山、温泉、料理、人々。すべてが素晴らしい。フランス系、インド系、アフリカ系、マレー系、アジア系が共存。多様性の見本。フランスの良いところが凝縮されたかのような島。欧州からの投資もあり、インフラは欧州となんら変わらないため、非常に快適。現地に知人(パスカル)がいたため、ずっと案内してもらい、豪遊してきました。

最初の驚きは、パラグライダー。空港に到着して1時間後に、山の800メートル地点へ。ここから海岸まで、タンデムで飛ぶ。下半身麻痺でも、経験豊富なスタッフがサポート。

私は走れないので、両脇から2名のスタッフが抱っこして、3人で走って飛び立つのだが、1回目はバランスが崩れて失敗。2回目の挑戦で空へ。空にいけば同じです。

美しい海岸線。素晴らしい景色。浮遊感。興奮します。

最大の問題は、着陸。海岸にある着陸点を目指します。

 

なんと停止しての着陸。衝撃は一つもなし。完璧でした。

30分の夢飛行。鳥になる。命がかかっているので緊張感があり面白い。ビーチには、サンタクロースに扮した地元ギャル。記念写真をとってもらいました。幸せなり。

別の日に、パスカルの友人が見せてくれたビデオ。フランス本土ですが、車いすのまま単独でパラグライダーする人がいました。着陸は湖の上にドボン。遊びが好きなフランス人。障害があっても色んな方法や器具を考えています。

興奮冷めやらぬまま、ビーチにあるレストランへ。なんともおしゃれ。視線の先にはトップレス。昼食は鮪を注文。さすがフランス。美味しかったです。

続いて、海亀保護センターへ。新しい施設で段差もなく、車いすでも快適に観賞。車いすトイレもありました。多くの海亀が産卵にレユニオンを訪れる。この4日後、海で泳ぎながら本物に遭遇することになります。

夕方はクルージング。サンジールの港から。

同船の地元娘が、セクシーポーズのサービス。開放的。女性達とはビズ(頬へのキス)でお別れ。スキンシップは気持ちを豊かにしてくれる。


2日目

レユニオンには、火山があり、温泉がある。一人ずつバスタブに入るのだが、リフト付きもある。つまり、身体が不自由な人でも車いすから吊られて入ることができる。地元の障害者、高齢者も日帰り旅行で利用。パスカルはよく案内している。

火山の町シラオス。日曜日だったので、午前中だけ中心部で市場が開かれていました。また日曜には、鳥の丸焼きを食べる習慣がレユニオンにはあるという。あちこちで鶏の丸焼き屋台を見ました。

シラオスの町を見下ろすところに、温泉(テルメ)があります。吊られてきました。もちろん源泉かけ流し。お湯は一回使い切りで、全部を入れ替えます。ジャグジーみたいに泡が出ます。約30分。ぬるま湯です。水着は着用しても、脱いでもOK。個室ですから。

温泉でリフレッシュした後は、中庭で記念撮影。シラオスに戻ってランチを食べた後にも、絶滅した「ドド」という鳥が入ったビール会社の看板前でも記念撮影。

レユニオンは、もともとは無人島。たまに海賊などが立ち寄るくだい。1640年にフランスが上陸。1642年、ルイ13世によって「ブルボン島」と名付けらました。地元ビールの銘柄は過去にあやかり「ブルボン」。その後、ブルボン王朝は、フランス革命で倒されたため、島も名称が「レユニオン(革命)」となったのです。

帰り道、レユニオンに住む素敵なお宅訪問。彼女は、10ヶ月前に日本へ旅行にきたメンバーの一人。庭にたくさんライチがあったので、お土産にもらいました。胡椒やカカオ、マンゴー、たくさんの果実がありました。

夜は、パスカルが住むタンポン(レユニオン第三の町、高原にあり涼しい)の、お祭りを見学。民族衣装をきた人達が音楽を鳴らしてパレード。到着先では、色んなミュージシャンが奏でるコンサート。地元民はクレオール。アフリカ系、インド系、フランス系が混じっています。


3日目

中国系レユニオン人邸宅でのホームパーティに出席。主賓は日本から来た我々2名。出席者の多くが日本に旅行にきたツアーメンバーとその家族。北見さんは、日本で添乗員をしたので再会を祝す。ちなみにパスカルの奥さんは中国系。奥さんがパリ留学中、看護士としてパスカルを病院で看病したのが出会い。

レユニオンには成功した中国系フランス人が多くいる。客家。商売人。実業家。350年前は無人島。海賊がたまに立ち寄るぐらい。歴史は浅い。現在は人口80万人。日本に来た人々の中にも中国系の人がいた。芦屋、田園調布も霞む邸宅に住んでいた。そこに招かれてのティーパーティ。苦労の末に得た成功。結束も固い。100年前にボートで中国から渡ってきた人達。現在は3世、4世の時代に。外見は日本人と変わらないが、フランス語を話す完全なるフランス人。世界は広い。

日本に来たメンバーの一人、ターパンさん。彼の趣味と仕事は盆栽。レユニオンで教えている。夕方、彼の家を訪問して、盆栽ガーデンを観賞。素晴らしかったです。日本文化を好きな人がいることは、本当にうれしくなりますね。


4日目

いつになっても初体験は刺激をくれる。パラグライダーに続きヘリコプターにも乗った。第二の都市サンピエールにある空港から飛び立つ。6人+パイロットの計7名乗り。介助してもらって乗り移った。

世界遺産にも選ばれた3つのカルデラと火山を巡る。レユニオンの最高峰は3071メートル。45分の遊覧。240ユーロ。贅沢な時間。要予約。

狭い谷をすり抜け、切り立つ崖に落ちる滝を下から上へ垂直移動。映画「地獄の黙示録」を彷彿。ワーグナーの「ワルキューレの騎行」が頭に響く。

ヘリの最後は活火山の火口へ。毎年のように爆発し、溶岩が海へと流れていた。

快晴。天候バッチリ。風もなし。無事にサンピエールに帰ってきました。

ヘリコプターの後は、サルコジ大統領も宿泊した4つ星ホテル「Palm Hotel」でランチ。6月~8月、南極海から鯨が来るそうです。このレストランからもバッチリ見れるそう。鯨マークと双眼鏡が置いていました。 料理も繊細。さすが高級ホテル。フランス料理は美味しゅうございます。

ランチの後は、ビーチで泳ぐ。車いすと海は相性が悪いが、フランス製のビーチ車いす TIRALO を利用。大きなタイヤの3輪車。両脇に浮きがあり、海にそのまま入れる優れた製品。パスカルの組織は4台保有。

パスカルがレユニオンで一番だという岩礁のビーチ。 Grand Anse グラン・アンセ。コの字型に岩で囲って大きな海のプールを作っている。波にさらわれることなく安全。

深さ1メートルほど。水族館かと思うほどの多種多様な魚がいる。50センチを超える大きな魚もたくさん。常に新しい海水が入ってがある。岩があるので泳ぐ人も潮によって沖に流されないので安心安全。海のプールは、私の生涯で最高のビーチ。こんな簡単に海を楽しめるところがあることに感動。

グランアンセの公衆トイレ。車いすでも使えるように大きなスペースのトイレもありました。バリアフリーですね。嬉しくなります。


5日目

サンジールで、ジェットスキーを楽しむ。インストラクターは過去に300人以上の車いす利用者を乗せた経験がある。手慣れたもの。目の見えない人も大丈夫。手に不自由がある人でも大丈夫。水温が高いので1年中可能。驚いたのは、沖に行くこと。外洋です。およそ2キロぐらい。イルカを見ることも多いそうな。6月~8月は鯨も見えるそうな。イルカに遭遇することはありませんでしたが、解放された大海原は爽快でどこまでも広かったです。

夕方は、ホテルの前の海で泳いだ。ホテルの前もきれいな海。サンゴ礁が100メートルくらい沖まで続く、横幅20キロほどの海岸。サンゴで保護されなければ、海岸線は波が高く、鮫も出るので、泳ぐのには適さないらしい。ここでも魚の多さに驚き、そして幸運なことに海亀(70センチ)と遭遇。もちろん野生。海岸からわずか10メートルの場所。ずっと一緒に泳ぎました。贅沢すぎる。


最終日

ささやかなお礼ではないが、ミニ講演会「空飛ぶ車イス」をホテルで開催。私の英語をフランス語に通訳するのはパスカル。楽しく交流できました。 最高の6日間でした。


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