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旭山動物園

2007年

いまや北海道観光の目玉となったともいえる旭川市にある旭山動物園。
2006年度の入場者数は、304万人。東京の上野動物園の350万人に次ぐ。
動物の自然な生態が見られる行動展示として有名になった。国内外から多くの観光客が集まる。
地方にある小さな動物園。果たしてバリアフリーはどうなのか?混雑を避けて、9月末の平日に訪れました。

正門前の駐車場には、車いすマークの障害者専用駐車スペースがあります。5台分。無料。警備員に一声かけての駐車。
満車になったら他にスペースを作ってくれるのかもしれませんが、ちょっと少ない。もっとあってもいいかも。
アクセスが自動車に限られるためです。 ちなみに旭川駅からのバスは階段有りで低床ではありません。

園内に入って、ビックリ! 坂です。車いすで上れるのか不安になります。
旭山という名前の通り、山に動物園はあるのです。自然地形に文句を言ってはなりません。
一般的に動物園は、お子様連れ、ベビーカーの人が多いので、どこもバリアフリーです。
車いすの順路や案内が一切ないので、たぶん大丈夫だろうと思って出発です。
もし、車いすで園内を廻るのが不可能なら、たくさんいる動物園の係員がストップをかけてくるでしょうから。

  

車いすで上る傾斜としては、かなり急です。以前は階段しかなかったのかもしれませんから、坂になっているだけ良し。
路面状態はよいので、一生懸命こいだら、ペンギン館に到着。 展示室は混雑防止のため一方通行です。
車いすでも段差なく、中に入り、有名なペンギンのトンネル。感動です!海の中にいるみたいです!
混雑して、車いすで歩きにくいなあと思っていると、係員が「先に進んでください」「車いすの道をあけてください」との声。 

一方通行の観覧。斜面に建っている旭山動物園の多くの展示館は、途中に階段を上ります。
車いす、お年寄り、ベビーカーように、エレベーターがあります。バッチリ順路通りに進めるのが嬉しいです。
多くの観光客で潤っているので、エレベーターの設置費用も問題なし。

また、展示館のエレベーターを使っていくと、園内の坂を迂回することができます
坂道は大きなバリアとなりますが、旭山動物園は逆にそれをうまく利用しています。
下から上から、水中から水上からと、色んな角度から動物を観るのです。面白い発想ですね。

シロクマです。水中を泳ぐところを見れます。
混雑していますが、一つの覗き窓が車いす優先となっており、係員がスペースを開けてくれます。

 

車いす、電動スクーターの貸し出しをしていました。写真のおばあちゃんは入口で電動スクーターを借りていました。
腕力の強い私でも、旭山動物園の坂はキツイので、電動スクーターを借りて廻るのも方法かもしれません。
中国のテーマパークや、米国の巨大ショッピングセンターなど、電動スクーターを借りて廻った経験があります。

坂の頂上付近に、オランウータンの展示館があります。外にむき出し。
米国ワシントンDCの動物園で、全く同じ展示方法を見たことがあるため、私には新鮮ではなかったです。

チンパンジーの森。こちらも下から入って、緩やかなスロープをぐるっと上って上部へ。そしてトンネルへ。
新しい施設のため、エレベーターのない構造。つまり導線がユニバーサル。皆同じです。これが最も良いですね。
チンパンジーが動きまくって面白いです。透明トンネルも車いすバッチリ通れますが、人が多いので大変です。

 

どうして傾斜に動物園を作ったのか? 景色が良いことが理由かもしれません。 旭川の町が一望できます。

傾斜があるため、山にあるため、お年寄りは歩くのがとても大変です。 よって、シルバーシャトルが走っています。
車いすマークもあるのですが、座席への移動が必要なため、重度の人は利用が不可能です。
車いすのまま乗ることのできる園内バスを、導入して欲しいものです。 もちろん動物園自体のアクセスのバリアフリーも。

 

坂ばかりですが、展示館内のエレベーターをうまく利用すれば、坂を少し避けることが出来ます。
黄色い線で、おすすめ車いすルートを表示するとか、案内パンフに、車いす推奨順路を記載して欲しいもの。
せっかくバリアフリーなところを、知らずに帰る人もいるかもしれません。情報のバリアフリーも大切です。


■見本となるシャトルバス

こちらは、東京都立川市 昭和記念公園内を走るシャトルバスです。
最後尾が、車いす1台が、そのまま乗れるようになっています。スロープが取り付けられており、乗降も簡単です。
旭山動物園も、もっと人を乗せれる、車いすも乗せれるシャトルバスを走らせて欲しいものです。



■美瑛/富良野

旭山動物園の訪問は、札幌在住の車いすの知人と一緒でした。彼の自動車で案内。
ついでに、美瑛、富良野と観光。 美瑛で雄大な北海道の景色を満喫。

 

せっかくなので富良野で一泊しました。 「ラ・コリーナ」 というペンションがなんとバリアフリー! 嬉しいですね!
オーナーの心意気に感謝。感激したので紹介させていただきます。

ホテルより、「富良野で初めてのバリアフリーを採用し、2階の客室へはエレベーターで移動可能です。その他、廊下、レストラン、ラウンジ、トイレは広々とし、浴室においては低段差バスタブを設置しています。 皆様おそろいでお越しください」

 

ところで、北海道の車いす対応トイレ(障害者用トイレ)は、両サイドからアプローチできるものが多いです。
北欧で見ることの多い構造ですが、角にあるため横が狭くなっているのが問題。便器に横付けが難しいです。
様々なローカルルール、試みがありますね。

 


2013年 再訪

■6年振りに

シンガポール人を連れて2回目、6年振りの来園。
まだ寒い5月上旬。気温は7度ぐらい。平日の閉園ギリギリの時間。天候は雨。というわけで、人が少なかった。

前回の初訪問時は、人の多さにうんざりしていた。車いすは、人ごみが苦手である。
どうしてもスペースを取るため、ぶつかる、ぶつかられる。マナーの悪い人がいると嫌な気持ちになることも。
前回は押しあい圧し合い通った水中通路も、貸切状態。

バリアフリーに関する対応は不満解消が一向にされていないが、人が少ないと快適である。
エレベーターを利用して上下移動もできるが、客観的に車いすルートを表示してくれたら良いのだけれど、やっぱり無し。

ペンギンの餌やり。車いすマークのある専用閲覧スペースがありました。
メインは違うところですが、私たちがいるからかこちらにも来て餌やり。個人的には専用スペースは嫌いです。
どの場所でも優先して(車いすは背が低いし)、皆が譲ってくれればいいのだけれど。

あざらしの遊泳。人が少ないので自由に見れました。

寒いからか、白クマも元気でした。動物が近くに見れると同行のシンガポール人達も大興奮。

触れる展示は素晴らしいですね。こういったアイデアが人気の証拠でしょう。
車いすで園内を廻りやすくするアイデアももっと出てくると更に最高だと思います。坂の傾斜がきつ過ぎて、大変なので。

オオカミ園。行動展示ですね。オオカミがジャンプしてました。

閉園直前になると、動物もお休みに。お仕事御苦労さまでした。