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大阪モノレール

2006年

大阪伊丹空港から千里中央、万博公園、門真まで走るモノレールは、ユニバーサルデザインの見本ともいえる交通機関です。全駅にエレベーターや車いす対応トイレが完備されているのは無論のこと、介助なしで乗ることができます。車両の両端がスロープつきの乗場となっています。据え置きです。海外では見られることも多いですが、日本初登場。

 ホームかさ上げは、多摩都市モノレール、三田線、ゆりかもめ、東京ディズニーリゾートラインでもあるそうです。 ゆりかもめは利用したことがありますが気づきませんでした。なぜかな?他は利用したことがないので未確認です。

 

大阪モノレールは経営効率化のため、駅員の数が少ないです。モノレールもワンマン運転。車いすの人も行動的な大阪北摂エリア。車いすの乗客がいるたびに、駅員がついていては仕事が大変です。その苦肉の策ともいえるのですが、実はそれがバリアフリーになりました。 ラッピング(広告)車両も早くから採用。車いすの乗客=介助が必要 ではないのです。適切な設備があれば、単独でも行動することが可能なのです。

ベビーカーもそのまま乗ってきます。空港につながっているので、スーツケースの乗客も多いです。より多くの人に使いやすくなっているユニバーサルデザインです。車両との隙間も最大限なくすための努力もされています(山名氏より写真提供)

本来なら、作ったときに段差なしでホームを作れば良かったのでしょうが、日本では慣習的に段差をつけています。ホームから雨や水が列車に入らないようにするため、車輪が削れ微妙に列車の高さも変わることが理由です。しかしモノレールは、駅舎は新しく全てに屋根がありますし、鉄の車輪でもないので、段差ゼロでも問題なしです。

 

エレベーターには、バリアフリーの説明があります。両端にスロープがあることが説明されています。エレベーターの中には、その駅の構内立体図が貼られています。わかりやすくて良いですね。迷子になりにくい。他の電鉄会社も、エレベーターにバリアフリー経路を貼って欲しいものです。簡単に出来ますね。

 

トイレも素晴らしいです。米国によく見られるユニバーサルトイレ。一般のトイレの中に一つだけ大きなスペース。特別視せず、同じ目線です。これならより多くの人が利用することができ、効率的です。関西には多々ある形です。ちなみに米国の場合は、中の設備はもっと簡素でスペースも巨大ではありません。

車いすの人にも単独で動いてもらいたい=駅員も楽。 双方にハッピーな設備となっています。
 


■多摩モノレール (2008年撮影)

東京都多摩地区を走る 多摩モノレールも同様にホームの底上げをしています。2箇所です。転落防止扉があるため、ホームの内側になります。車両が同じ、屋根があるなら、このようにホーム底上げが可能です。