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富山ライトレール 「ポートラム」

2007年

ユニバーサルデザインの都市交通として注目を集めるLRT(ライトレールトランジット)。いわゆる次世代型路面電車。
欧州の中規模都市や大都市郊外で急速な広がりをみせているが、日本にもようやく富山に登場した。
その評価は高く、2006年度 グッドデザイン金賞を受賞したり、利用者も多い。

富山市では、これまでの自動車利用を中心とした拡散型の都市から、
公共交通を活用し都市機能を集約した「コンパクトなまちづくり」を目指している。
既存のJR路線を利用し、一部だけ一般道路と併用する新設軌道を作った。

環境に優しい。乗場も車両も完全バリアフリー。振動も少ない。駅間が短く気軽に利用ができる。
建設費は地下鉄の10分の1。人件費削減のため電停は無人。降車時に運賃を支払う。

富山ライトレールに試乗した日は、ちょうど雨の日。
始点の「富山駅北」電停は、ホームに屋根はあるが、JR富山駅と結ぶ歩道に屋根は無し。
お金かかりますけど、20メートルぐらいだから屋根が欲しいなあ。車いすの私は濡れてしまいます。

 

さて、「富山駅北」のホーム。ここだけなぜか軌道に芝生が! 
スペイン、ビルバオのトラムで同じように、芝生を植えて美しい景観をしていましたが、いいアイデア。
ちょっと枯れ気味なのが気になります。車両はもちろんバリアフリー。前と後ろ、2つの入口から乗ることができます。
降りるときは料金を支払わなければいけないので、前のドアから降ります。

 

時間がなかったため終点まで乗らず、途中下車。 完全バリアフリーです。
エレベーターがないのがいいですね。上下移動がなければ設備もいらない。すぐにホームから飛び乗れる気軽さがいいです!

少し残念なのは、車内が狭いこと。軌道の幅など様々な制約があるのでしょうが、
私が今まで乗ったことのあるトラム(路面電車)では、最も小さい部類です。もう少し広ければいいなあ。
車いすの車内移動ができればよいのですが、動くことはできない。
降車口のそばに車いすスペース(ベビーカーもOK)があるのですが、それ1つだけですので。

運転手は一人。車掌さんはいません。電停に着くと、運転手さんが振り向き、料金徴収を行います。
運転&料金徴収、全部一人で行うため大変な仕事です。ご苦労さまです。

 

まだ富山市北部の一路線ですが、富山市内全部がLRTになるといいですね。
夕方の時間、雨ということも影響するかもしれませんが、行きも帰りも車内は満員でした。

報道によれば、日本の70の地方都市でLRTを導入検討中だとか。
デザインも格好いいし、建設コストは安いし、何より市民には便利な公共交通。
自動車中心の社会となっていますが、自動車を運転できない交通弱者のために、日本でももっとLRTが普及して欲しいもの。
富山の試みが、日本全国を刺激することを願っています。

 

ところで、富山駅北口と南口は、地下通路で結ばれています。
(将来は駅がすべて高架になり、一階部分が共有通路となり、LRTも駅の下を通り抜けるようになるようです)
バリアフリーも配慮され、エレベーターやスロープが整備されています。

通路はとても大きく、スロープも広いです。最も広いところでは点字ブロックを横いっぱいに敷設してませんでした。
おそらく車いすにとってはバリアとなるため、すべての通路幅に点字ブロックは要らないと判断したのでしょう。有り難い。
しかし、少し狭くなる通路では、通路いっぱいに点字ブロックが。思い切って半分だけにして欲しいと思います。