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中東旅行(5)

2000/04  -  05

「パルミラ」 砂漠に浮かぶ古代隊商都市 / シリア


バス移動

砂漠に浮かぶシルクロードの隊商都市パルミラ遺跡に向かうバス乗り場。
切符売り場に階段があり買いに行くことができなかったが、誰かとなしに代わりに切符を買ってきてくれた。
でも、全部アラビア語なので、出発時間も分からなければ、行先が正しいのかも分からない。
でも聞きまくれば良い。シリア人は親切なので誰かが助けてくれる。

バスに乗るのにも何の気兼ねもなしに手伝ってくれた。
日本では車イスに対する視線をいつも感じる。何か特別なものを見る視線だ。
絶対的な信仰心の下では人の外見なんて小さなこと。内面をいかに大切にしているかが大切。
車イスかどうかなんて関係ない。中東では、ほとんど視線を感じず旅ができて心地よい。

バスは延々と土砂漠の一本道をどこまでも走っていく。
3時間後、何の予告もなく突然、前方に緑のオアシスと共に遺跡が出現した。

全身に震えがきた。何千年もの昔から交易都市として栄えてきた砂漠のオアシス。
古代の商人や旅人も砂漠の中に突如現れる緑のオアシスを見つけホッとしたのだろうと、
タイムスリップしたかのように、何千年もの前の人と同じ気持ちになっていたと感じたのだ。

パルミラ遺跡は人類の歩みをずっと見守り続けている。
遺跡には入場料も入口もない。いつでも好きなときに歩いて観光できる。
固い土の砂漠なので車イスでも歩きやすい。観光客も少なく人影もない。
当時の様子そのままに残る神殿、劇場、住居跡。ゆっくり静かに古代のロマンに浸った。

夕刻、遺跡を見下ろす丘の上にあるアラブ城に行った。
肌を刺す乾いた風に当たりながら、砂漠の向こうに沈む夕日を眺めていた。

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民族衣装

「お土産を買わないか?」 

シルクロードの隊商都市、砂漠に浮かぶオアシスの街、
中東のシリアにあるパルミラ遺跡を観光しているとき声をかけられた。

どれどれ見せておくれ。アラブの民族衣装、頭に被るカフィーヤですか。
ええやん。赤と黒の二種類あるのですか、ふーん。ちょっと被ってみてもいい?

その国の文化を肌で感じたいから、現地の人と同じように行動し、同じものを食べ、同じ視線で見ることをいつも心がけている。現地化する最適な方法の一つは、現地で買った衣服をそのまま着ること。

イスラムの伝統を大切に暮らしているシリアの男性の多くは、
風に舞う砂が髪に入らないように、強い太陽光線を防ぐために、頭に民族衣装のカフィーヤをしている。
私も同じような格好をすれば、シリアの人が親近感を持ち、旅がより楽しくなるかもしれない。

赤と黒、どっちがいいかな。今着ている長袖のシャツは黒色だから、黒色をくださいな。
ほれから、どうやって被るの? おせーて。

うん。なるほど。輪っかを頭にはめ、布をくるんで後ろに廻すんやな。意外と重いね。よっこらせ。

「よく似合いますぜ。旦那」

でもなー、ちょっと重たいし、布が厚くて荷物になるし、それに日本に帰って被ることはないし、
持ってかえるのが辛いな。まあとりあえず遺跡をバックに記念写真でも撮っておくか。ハイ、ポーズ!

「4ドル(約500円)です。旦那」

うっ、安い。隣の国ヨルダンの観光地ぺトラでは、10ドルで売られていたのに、シリアは物価が安いな。
でも、荷物になるから要らないや。

「2ドル(約250円)で持ってけ泥棒!」

うっ、こんなに安くなるのか。でも、やっぱり荷物が増えて大変だから買えないや。
お土産屋さんは呆れ顔だった。

そのときにとった写真が、著書「空飛ぶ車イス」の表紙に使われた。
なんたることか。お土産屋さん今度行ったときには買うから、許してね!

 


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