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念願のサウジへ

2020/01-02

緊張のドライブ


初日 緊張のドライブ

異教徒は入国できなかったサウジアラビア。2019年9月に観光ビザ解禁。外国人も入国できるようになった。若きリーダー皇太子の改革の一つ。女性の運転免許も解禁になった。世界有数の産油国、超大金持ちの王族、戒律の厳しさ、イスラムの聖地。日本も大量の石油を輸入して、非常につながりの深い国だが、その実態は謎が多い。やっと自分の目で確認、体感できる機会が訪れた。

ムンバイの空港。乗客の9割が巡礼客だった。といっても小巡礼(オムラ)。年に1回ある大巡礼でなく、聖地巡りをする観光みたいなもの。旅行会社のカバンがグループも目印。ヒンドゥー教が多数派のインドであるが、イスラムも多いい。キリスト教徒もいる。お釈迦様の生まれた地であるが仏教徒はほぼ皆無。

無事にサウジアラビア、ジェッダに到着。入国審査官は全員が若い女性。サービスの現場で現地の女性が働いているとは驚いた。「日本人だよ」というと笑ってくれ、和やかな雰囲気に。まだ業務に慣れていないのか、手続に時間はかかったが無事に入国完了。

ジェッダ空港はボロかった。小さかった。スペシャルケアもいまいち。空港の車いすもガタガタで壊れかけ。私以外に5名がお手伝いを依頼。いずれも高齢で長距離歩行不可。いわゆる歩けない人の手助けではない。失礼ながら、客死そうな人ばかり。巡礼中に亡くなる人が結構いそう。むしろ本望なのか。

大巡礼の時は別ターミナルが使われる。SIMカードを購入して、深夜2時。レンタカーオフィスへ。真夜中だが忙しい。砂漠の国あるある。ラフな格好、気楽な接客、働くのは外国人だと思っていたら、サウジアラビア人と言う。外国人客の多い職場。役人の固いイメージが崩れる。都会ジェッダだから古風ではないみたい。

・・・

レンタカーオフィスもぼろかった。深夜2時半。駐車場はカオス。狭い駐車場に車がおいてあった。親切なサウジ人受付に手伝ってもらって装置つける。親切なのは、アラブの伝統。人を助けることに戸惑いがない。徳を積めると染みついているのか、当たり前なのか、本当に優しい。

GPSを依頼してたけど、カーナビがついてない。ガソリン半分も入ってない。返却時には同じぐらいの容量で返せという。適当だなああ。細かいことを言っても仕方ない。


借りたレンタカー。トヨタ車。赤のカローラ。


いざ、深夜3時の空港から運転開始! 狭い駐車場にレンタカーが並び。すり抜けて外に出る。運転が苦手な人はダメだろう。市内へと続く高速道路。車線がなくて、いきなりビビる。サーキットかよ。通常の道路で、センターラインないところもあるし。逆走もあり。自由に走れるが怖すぎ。ちなみに5車線、6車線ぐらいの幅。カーブの時などが特に怖い。路肩も使って追い越す車も多数。すごい運転環境。。。

携帯SIMの使い方わからず。どこにいるのか不明。適当に走る。ようやく港らしき景色と看板。そこからメッカ方面への高速へ。途中引き返して、30キロ以上、1時間以上無駄にする。30分ぐらいモスク横の駐車場で仮眠休憩してリセット。やっと携帯の使い方が判明して、グーグルマップを起動。ナビに従うのが良いのか、悪いのか不明。異教徒はメッカ市内に入れないから、避けて運転しないといけない。

夜明けまで、とりあえず走ることにする。疲れたら仮眠。タイーフという町を観光して、道中のホテルで寝る。もちろん予約はしていない。適当な旅。車があるので最悪は野宿という選択肢もとれる。高速道路のサービスエリアで、朝食を購入する。でっかいサンドウィッチ、ポテト、コーラのセットメニュー。エネルギー補給。ジェッダの街を抜け出し、日が明けるころ、夜明けのアザーン(礼拝の呼びかけ)を聞きながら、途中休憩。

ところで、サウジのサービスエリア。ガソリンスタンドの給油機が30台X6列=180台が並ぶ巨大なものがあった(写真とっておけばよかった。すいません)。20レーンぐらいは当たり前。どれもセルフじゃない。外国人労働者沢山の国。誰か入れてくれる。

海外30カ国以上で運転したことのある私。ナビはなく、いつも地図が頼り。詳細な地図がない場合もあったが、方向感覚、地理には自信があるので、運転に問題なし。セーシェルもA41枚の地図プリントで運転していた。しかし、サウジアラビアは違った。標識がアラビア語。読めない。ぜんぜんわからん。道に迷いまくり。太陽が昇れば方角はつかめるのだけど。。。夜なので、東西南北の把握もできない。途方にくれる。

旅行の時だけ使うスマホ。グーグルマップがなければ死んでいた。慣れないスマホを起動して、やっと自分の居場所を把握。35ヶ国で運転した経験あり。いつも簡単な地図だけで問題なかったが、サウジは違う。走っている道路の番号表示が基本的に無いのが厳しい。行先の看板はあるが、アラビア語なので、全然わからない。読めない。たまに英語表示はあるが、それは非常にまれなこと。観光解禁をした今後は、アラビア語がわからない訪問客も増えるだろうから、道路標識は変更していくだろう。

異教徒が入るのは禁止である聖地メッカを避けてドライブ。なんとか、タイーフの町に到着。博物館へと向かうが、駐車場は開いていたが、開館しているのかわからない。見た感じ、階段ありそう。車いすで見るには難しそうなので、警備員とかもよってこなかったので、車を降りて確認することも無しに観光を諦める。暇つぶしに寄ろうか程度なもの。特別に見たい場所ではない。

高原都市タイーフから、さらに南の山岳地域へと移動。砂漠のイメージが強いサウジですが、南西部には、大きな山脈があるのです。夏でも涼しいので現地人の避暑地になっています。

目的地であるバーハに到着。町に入る前にモーテルを見つけてチェックイン。アラビア語だけなので、建物がホテルなのかどうかわからないのがつらい。夜だとネオンが光って、ホテルだよとわかるけど。ちなみにこのモーテルにはスロープあり。車いすマークもあるので、嬉しい! 部屋も広かったので宿泊も即決。

サウジの典型的なモーテル。面白いので紹介します。とにかく何でも大きい。身体の大きい人が多い、体重の重たい人も多いのもあるのかもしれないが、規格が大きい。扉も広い。トイレも広い。標準が大きいため、車いす対応とかしなくても十分な広さがある。

言い値で泊まった。3500円。私の部屋はキッチン付きなので高い部屋かもしれない。でもこの価格なら何の問題もなし。駐車場にも日除け有り。標高2000メートルで寒かった。部屋は暖房付き。夜は寒かったので暖房を入れないと風邪を引いてしまうところでした。

夕食に何か買いに行こうと外に出たら、日没礼拝の時間で店が全部閉まっていた。ホテル職員も絨毯敷いてお祈り。時間が止まる。信仰の国。ホテルの裏にあった地元のモスク。どこでもモスクがあります。嬉しいことにスロープも設置。車いすであっても信仰する権利、モスク訪問する権利はありますからね。

夕食は我慢して、チェックインの時に隣の売店で買った、おやつ、フルーツで簡単な夕食とした。飲物は、ビール風ジュース。ノンアルコールビールですね。


 2日目 山をドライブ

早起きは三文の得。夜明けと共にチェックアウト。朝食はドライブスルー。酷暑の国。外に出るのが面倒くさいんだろう。車社会。 全てがドライブスルー。ファストフード、コーヒー、お菓子、パン屋さん、銀行ATMも全てがドライブスルー。車いすの積み下ろしが面倒な私には便利なシステム。

クロワッサン、カフェオレ。手のひらより大きなサイズ。25センチぐらい。チーズ入り。何でもサイズが大きい。お腹いっぱい。味はフランスでないのでイマイチ。賞味期限を延ばすため、ショートニングを使っているかな。でもまあ量に満足。

銀行ATMの写真。左の青色がATM。ガソリンスタンドに併設が多い。産油国のサウジ。ガソリンの値段は50円/リットル、ぐらいと激安ではない。モスクもガソリンスタンドに併設が多い。運転中でも気軽に礼拝休憩。トイレ休憩にも使えますしね。
 

サウジの一般道路。路面状態はすこぶる良い。最高速度は100キロも普通。そんな100キロ道路でもバンプがあるのも参った。油断していると車を壊す。夜の運転は危険ですよ。バンプ有りの看板がないこともあるので。

幹線道路は全て中央分離帯があり、日本でいう右折がなく、Uターンで対応する。運転速度は世界一だと思う。路側帯使って150キロぐらいで追い抜いてくる。トラックでも100キロ以上出す。速いものが勝つ。サウジを車いすで単独ドライブ。我ながらクレイジー。  

山岳部の町並み。緑もあります。

バーハから、山越え。峠道。トンネルも多い。景観ドライブ。日本でいうと「白山白川郷ホワイトロード」みたいな感じ。険しい山があることに驚きました!

山を超えて、「アル・アイン・エイシエント・ヴィレッジ」に到着。観光地として、昔ながらの村が整備されています。朝8時30分。誰もいない。勝手に入れましたが、車いすで歩けない私は、車内から眺めるだけで終わり。歩ける人は中世の村落を探検するのは面白いでしょう。

イエメンで見た村とそっくり。南へいけば、そこはイエメンですから。文化的には同じ。限りなく近い。

サウジの建物、店舗は段差だらけ。中東の昔建物ばかり。入口に3、4段。習慣かな。下写真のスーパーは、スロープが整備されていました。

ランチ。食堂を見つけました。典型的なサウジランチを選択。チキンとピラフ。サラダは勝手についてくる。紅茶は追加。もちろん、手で食べますよー。友達と大勢で大皿をつつくのが習慣。私は一人寂しく食事。。。

恒例である旅先での散髪。ランチの後にしました。田舎町。イスラムの安息日である金曜だったので、午前で終わりみたい。11時30分。他に客がきたが、もう終わりと追い返す。私が最後の客。散髪後にはランチを食べた店も閉まっていた。食事の時間が分からない。レストランの営業時間も不明。休憩時間が長い、多いのだろう。深夜営業もしているのかも。少なくとも夕食は日没後にしているのかな。18時とかはお祈りなので、たぶん遅い時間。夜が長いのは、砂漠の国の特徴。涼しいから。空気も乾燥してネオンも綺麗だし。

ドライブ継続。南下して、アバという町に近い「ロジャル」へ到着。ここにも古い村が観光地となっています。とても美しいです。歴史を感じます。谷の上流。隠里みたいなところ。外敵が侵入しにくい場所ですね。

お金をかけて、とても整備されています。いろんな場所にも入れます。応接室で休憩もできます。

ここは流石に観光客がいるので、お願いして記念撮影。

歩いている人は、皆が民族衣装。白い衣装に、ターバンというわけではなかった。色んな格好をしている。おしゃれな男性がいたので、一般サウジ人代表として撮影させてもらいました。

女性も顔は全部隠して、目しか見えないのかなと思っていたら、顔出しする女性も多い。スーパーで買い物する女性もいた(完全別離と思っていた)。王様の写真が店や街に少ない(そこらで貼ってあると思っていた)。テレビで各国の放送も見れる(モロッコ、エジプト、インド映画、アメリカ映画など)。お酒はないが、ノンアルコールビールは沢山売っていた(自宅でこっそり果実酒を作るとかは聞く)。まあ海外や国境を超えて飲みに行く人はいるから。思っていたより、厳しい国ではなかった。割と自由。昔ながらの生活というわけでもない。日本より進んだ道路、車社会であるし。しかし、お祈りが生活の基盤であることは間違いない。

日没。サウジのアザーン(礼拝を呼びかけるモスクからの大音量)は美しい。芸術的。流れるような抑揚。強すぎない音程。流石の本家本元である。西アフリカで聞いたガナリ声や、自分に酔いしれる田舎のカラオケ大会とは違う。

日没後、夕食へ。夜が長いのは、砂漠の国の特徴。涼しいから。乾燥してネオンも綺麗。ホテルの近くにあった食堂にて魚を食べようとした。しかし、全く英語が通じない。フィッシュ(魚)すら通じない。ブレッド(パン)もダメ。全くダメ。店員と店内にいる客すべて全滅。店員が英語が話せる友人に電話して通訳してもらい、ようやく注文が完了。

海に面した町だし、ツナ(マグロ)を頼んだつもりだったが缶詰のツナフレークだった。それをトマト煮込み。日本でも作れるじゃん。でも焼きたてゴマパンが最高! 10レアル(300円)。座席はなく、座敷しかない。そこに座ってだべる。大人数で囲みながら食べるのがアラブ風。

レストランの外に、物乞い子供がいたことに驚く。いるんだー。田舎町だけど。金持ち国のイメージあったが違った。国土広い。人口も多い。クウェート、カタールなどと全然違う。浅黒い人も多い。ブルーワーカーも多い。国内で人材賄う。
巡礼地、ビジネスなどで外国人労働者を雇うこともしているが、都会だけかも。

金持ち国のイメージのあったサウジアラビア。でも実際には、物乞いもいる国。民族もいわゆるアラブの人ばかりと思ったら、褐色アフリカ系の人も多い。かなりの他民族。国土も広いし、陸路でつながる国境も多い。巡礼など、色んな人の往来が昔からあるのも他民族な理由なのかも。

湾岸諸国のように、外国人労働者が多いのかなと思ったら、そうでもなかった。ローカルサウジ人が、肉体労働をたくさんしていた。確かに都市部には南アジアやアフリカからの外国人労働者が多いが、田舎は少ないとの印象。

ホテルの下に、チャイハネ(喫茶店)があった。何でも体験。入って見る。個室ばかり。寝転がってテレビ見れる。女性客はいない。カップルもいない。キャバクラのようなイチャイチャなどなし。ポルノもなし。やましくない。健全な場所。男同士でくつろぐ場所。あるいは家族から離れて一人でくつろぐ場所。

紅茶1杯を飲んだが、1レアル(30円)だった。日本でいうなら、居酒屋。漫画喫茶。誰しも自宅以外の空間が欲しいのかも。


3日目 海岸線を北上 ジェッダへ戻る

駆け足のサウジ観光。もっと時間をかけて旅行すべきなのだが、海外出張にかこけつて急遽決めた渡航。安全第一。翌日の帰国に備え、ジェッダへと移動。安全第一。

田舎町のガソリンスタンド。ここでは8レーンかな。右に見える建物は、カフェのドライブスルー。

大都会ジェッダに戻ってきました。都会の運転は大変だよー。車が多い。道が難しい。やっぱり田舎がいい。ホテルは海沿いで予約していた。道に迷っても分かりやすい場所だから。フロントは女性ばかり。顔出し。綺麗だった。

ジェッダの海沿いを散歩。公園として整備されています。北側には高級ホテル街。観光客も多いです。カップルでの旅行者も見ます。

海岸沿いのレストランでランチ。ムサカ(ギリシャ料理、茄子とミンチ)を注文。とても美味しかった。パンも最高。

泊まったホテルです。最終日。帰国前日なので良いホテルを予約しました。


4日目 帰国

日本では、コロナウイルスのクルーズ船が話題に。マスクが店頭から消え始めた頃。まだ中国の武漢でしか都市封鎖は行われなかった時期。モスクの国から、マスクの国へと戻るのかと日記がある。その後、コロナが猛威を振るうとは露知らず。

最後は空港でレンタカー返却のみ。と思ったら甘かった。空港道路の不親切な案内。レンタカー返却場所がわからない。駐車場に入ってしまった、周回道路も5周した。。。

やっとのことでレンタカーを返却して、ターミナルに入ったら、いきなりスペシャルケアのデスク有り。車いす搭乗のお手伝いを依頼。係員と共に搭乗ゲートへ移動するが、セキュリティチェックの係員が私に「立て!」と何度も何度も命令してくる。しつこい。案内係が「障害だから」と何度説明しても納得しない。仕方ないので、私は床に寝転がりました。ほら足が動かないでしょ。見てよと。高圧的、差別的な人は、最後の審判で天国へ行けませんよ。

期待していた空港のラウンジもしょぼくてガッカリ。小さい古い空港でした。車いすトイレは一応あり。汚いけど。

感想: 何でも訪問しないと分からない。

サウジアラビア。私のイメージは、女性は黒づくめ。ショッピングモールや店は男性だけ。完全なる分離。皆が宗教的な生活。抑圧されているが、お金はあるので満足している。でも全然違った。

思ったより女性が町にいる。ジェッダのスーパーでは買物していた。外国人観光客かもしれないが、顔を出している人も多かった。王族の写真がそこらじゅうに貼られているのかと思ったら、全然なかった。行政ビルぐらい。独裁イメージが崩れる。

砂漠でない地域も沢山ある。緑もあった。寒い地域もあった。民族も多様だった。肌の色が黒い人も多い。人々はとても親切でいえば必ず手伝ってくれる。役人は偉そうだけど。

田舎町に子どもの物乞いがいた。貧乏な人もいたが、卑屈な感じは少ないかも。食べものが意外と美味しい。巡礼者の影響か、近隣国の料理が混ざる。焼きたてパンは最高。ピラフも美味しい。チキンもスパイス利いている。酒は飲まない。娯楽も少ない。趣味は「食」なのかなあと。

英語が通じない。カオスな道路。バリアフリーはイマイチ。でもまた行きたいなあと思うところ。今度はゆっくり訪問したい。想定外の出来事、未知との遭遇、独自文化。アドレナリンが出まくり興奮した。170ヶ国以上旅行した私でも、初体験が多く刺激的な場所でした。


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