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韓国 バリアフリー写真 

 
電動扉  (2015年 撮影)

国際会議に出席のため、5年振りに韓国へ。釜山空港のトイレ。電動の開閉ボタン。座高の低いトイレ。トイレットペーパーが高くて、座った姿勢では届かないのが難点。

蔚山の中心部にあるファッションビル。車いすトイレが電動扉。施錠が心配。停電や誤作動も怖いなあ。中は歴史を感じるデザイン。おそらく昔に作られたものでしょう。トイレの床にも点字ブロックがあるのが面白いです。

蔚山ロッテホテル。街を代表する高級ホテルの701号室は、車いす対応の部屋。バスルームの扉が電動でした。世界中の色んなホテルに泊まってきましたが初体験。音声案内とブザーが結構うるさい。バスタブに入るとき以外は開けたままにしておきました。

 
車いすトイレ  (2010年 撮影)

仁川国際空港のトイレです。新しい空港、完全バリアフリーです。日本の障害者用トイレと全く同じ作りです。自動扉が、英語表記なのは、とても良いですね。公共施設において、車いす対応トイレの設置が、急速に進んでいます。


ファストフード店のスロープ  (2015年 撮影)

蔚山の中心地にあるロッテリア。スロープが設置も傾斜が急ですね。腕力のある私でも一人では上れない。スペースあるのでもうちょっと傾斜が緩やかな方が良いです。とりあえず設置した感が強いです。無いよりはマシです。韓国は公共スペースでのバリアフリーは進みましたが、街中の飲食店や商店は階段だらけで困ります。


駐車スペース  (2015年 撮影)

車いすマークが躍動的に変化したようです。良いですね。大賛成。米国では更にもっと活動的なデザインに変化中。蔚山市役所ですが、妊婦用の駐車スペースもあったのが興味深い取り組みでした。


福祉タクシー  (2015年 撮影)

会議の主催者が、私の移動用に福祉タクシーを手配してくれました。韓国車。ロンドンタクシーとかと比べると傾斜が緩やか、車いすも固定されるので乗りやすいです。女性運転手も良い感じ。トランク部分が、車いすのまま乗れる大きなタクシーと考えて、一般的になればいいなあ。良いデザインだと思います。日本もたまには韓国を真似したらどうでしょう。


空港鉄道  (2010年 撮影)

2005年のバリアフリー法から、新しく建設された路線は完全バリアフリーです。エレベーターや、広い改札が完備されています。障害のある韓国人は、ICカードの無料パスを持っています。車両がとても広いので快適です。ホームと車両の段差はゼロ。最高です。

 
ソウルメトロ 地下鉄  (2010年 撮影)

空港鉄道から、メトロに接続して、市内に行くことができます。縦横無尽にソウル市内を走っています。全駅バリアフリーということですが、3割ほど昇降機。実質は利用無理。エレベーターのある駅も多いので、うまく活用しましょう。新しい地下鉄はユニバーサルデザインの設計です。

メトロ(地下鉄)の駅には、透明アクリル板でできた転落防止の「ホームドア」がついています。郊外になると、地上駅も多くなりますが、ドア部分以外は、安全柵がつけられています。日本も見習わないといけません。

ピクトグラム表示が素晴らしいです。バリアフリー設備が、より多くの人に有益であることを示しています。左写真は、メトロ車内の車いすスペース。ベビーカー、旅行者カバンもOKというわけ。右写真は、そのスペースの前にある、優先座席です。高齢者、妊婦、けが人、赤ちゃんです。

駅構内図の掲示も嬉しいですね。バリアフリールートがわかる。エレベーターがどこにあるのか表示も嬉しいです。ホームで左右にうろうろしなくて済みます。

 
長距離列車  (2010年 撮影)

ソウル駅の切符売り場に、車いすと高齢者の売り場がありました。カウンターが低かったです。自動券売機や、他の売り場で買っても問題はないでしょう。

電車に乗る時、介助が必要であれば、サービスセンターにお願いします。外国人の対応もしてくれます。ホームまで案内、車掌さんに車いす客がいること、到着駅への連絡をしてくれました。

新しくなったソウル駅。完全バリアフリーです。全てのホームに、エレベーターがあります!

都市間を結ぶ列車です。特急のセマウル号は、車いすNGと言われました。急行のムグンファ号は、バリアフリー対応がされていました。階段がありますが、スロープが出てきます。ドアも広くなっています。普通の車両と比べてください。この車両には車いす席と、広い対応トイレがあります。

座席を1列取り払い、さらに、1席ずつ取り払っています。素晴らしい対応です。日本の多くの特急列車では、車いすスペースがなかったり、あっても1つだったりですから。こちらでは、電動車いす2台、手動2台の、計4台、入ることできます。日本も学ぶ必要があります。

 
ノンステップバス  (2010年 撮影)

ソウル市内には、2割ほど、ノンステップバスが走っていました。地方都市は、まだ導入が少ないようです。バスの電光時刻表には、次に来るバスが、ノンステップバスなのかわかるような表示もありました。2回利用しましたが、いずれも電動スロープで、対応はスムーズでした。

 
道路  (2010年 撮影)

ソウル市内の新しく整備された歩道では、底上げが多くみられます。自動車優先社会で、そのマナーも悪いですが、歩行者優先と保護をデザインで行っています。世界的傾向ですね。

ヨイドという、ビジネスエリアです。横断歩道の前に、大きな凸があり、減速を強制しています。歩行者用の信号があるのですが、信号無視をする人が多いからでしょうか?

 
点字ブロック  (2010年 撮影)

日本のモノを真似ています。多くの場所で見ることができます。

 
景福宮  (2010年 撮影)

ソウル中心部にある。朝鮮王朝の王宮です。1392年にソウルが都となりました。現在の建物は、19世紀後半に再築されたとのことです。スロープが設置され、車いすでも入ることができます。閉館日だったため、中には入れませんでした。情報によると建物内部は、車いすNGで、外から眺めるということです。歴史的建造物をバリアフリーにするのは難しいです。出来る限りで、接近可能にすれば良いと思います。

売店ですが、スロープが設置されていました。しかし、滑らかではなく、ちょっと段差があります。

景福宮の駐車場、入口にある、公衆トイレです。車いすトイレも、男女ありました。手すりの付け方が甘く、一つは外れそうでした。トイレットペーパーの位置が高いのが気になります。なぜだかシャワーもありました。非常用ボタンもありました。日本と似ています。

 
水原ワールドカップスタジアム  (2010年 撮影)

ソウルから地下鉄で1時間。水原で、サッカー観戦をしました。座席図ではS4の場所。W杯を開催したので、車いす席は非常に多くあるのですが、前の人が立つと、ピッチが見えません。いわゆるサイトライン(視野)が確保されていないため、悪い設計の見本です。スタジアム外の坂も、とても急で、車いす単独では歩行不可能。利用者のことまでは、考えられていないようでした。ちなみに私以外の車いす観戦者は競技場内外で一人も見ていません。ホーム側とかならいるのかも。

車いすトイレもありました。専用トイレです。豪華です。手すりが多すぎです。普段、利用者がいないためか、自動ドアは壊れていました。開閉ができません。水も流れませんでした。

 
大韓航空 サービス  (2010年 撮影)

大韓航空を利用しました。仁川空港のカウンターには、お手伝いの必要な人、優先カウンターがありました。机が低くなっています。対応は完璧でした。非常に簡単。さりげなく、自然です。日本の空港より優れていました。


ソウル市観光局 バリアフリー モニターツアー 3泊4日  (2017年 撮影)

日本、台湾、タイ、米国から、車いす利用の当事者を含む関係者が、バリアフリーツアーを体験するもの。日本からは、私を含め、電動車いすの女性、旅行会社の人など7名が参加。移動は、リフト付きバス。スペースが大きく、最大8台も乗ることができますが、今回は車いす2台でゆったり。

観光名所をたくさん周りましたが、印象に残ったのは、食事でした(笑)。バリアフリーよりも、食べることの方が旅行では大切かも。1日目の昼食ビビンバ。とても美味しかったです。

韓国も日本と同様に、ホテルに複数の車いす対応部屋があることはなし。各国で宿舎が別れました。日本チームの宿は、ベストウエスタン・プレミア・ククド。スイートルームにも一応対応したものがあり、2つの車いす対応部屋。

1日目の夜は、東大門デザインプラザへ。タイチームも合流して、一緒に記念撮影。流線形の斬新な建築は、2020年東京五輪のメインスタジアム最初の設計案であった、ザハ・ハディド。お金が幾らかかったのかは知らないが、唯一無二のデザイン。凄いと思う。感動した。歩いていて楽しかった。

LEDが光る人工のバラ園。 スロープを降りて下に行くと、複数の地下鉄駅と直結。建物も格好よく未来都市みたい。

2日目の朝は、漢江クルージング。台湾、米国の参加者もそろって、皆で記念撮影。舟乗り場は、バリアフリー。船の中、港などに車いすトイレあり。

午後は、設ロッテワールドモールにある、水族館へ。2016年に開業した新しい施設だけあって、バリアフリー。トイレも韓国で一番綺麗でした。ときどき汚かったり、ドアが通路にかぶりつきで戸惑ったりするが、こちらは日本みたい。

夜は、ホテルで夕食会。乾杯の挨拶をさせてもらいました。

3日目の朝。朝鮮王朝の宮殿、景福宮(キョンボックン)へ。

衛兵の交代式が、ショー形式で再現されています。無料で見れます。

宮殿内は、それなりにバリアフリー。ガタガタな場所も多い、行けない場所も多い、限られた場所ですが、通り抜けて見ることができます。

景福宮を、南から北へ通り抜けると、大統領官邸に着きます。日本チームで記念撮影。

韓国旅行。名所より、食事が私にとっては楽しい(笑) ランチの参鶏湯(サムゲタン)。ひな鶏まるまる1羽を使用。チジミも出てきて、付け合わせのキムチもあるし、食べ過ぎました。

3日目の午後現地の関係者も集まっての、、観光バリアフリーのセミナー。各国からも、代表者がそれぞれ簡単に意見を述べます。

3日目の夜は、ソウル駅前の古い高架道路を、歩行者専用道路に変えて公演&遊歩道にした、ソウル路7017へ。もともと道路なので、傾斜で段差なし。接続点などにエレベーターあり。バリアフリーです。ソウル駅前のぶらぶら歩きに最適。夜の道路、車のテールランプや、ネオンの夜景は美しいですよ。

4日目は、バリアフリーツアーのフィードバックと、帰国。まだまだ遅れている韓国ですが、バリアフリー旅行への取り組みが始まったのは素晴らしいことです。期待しています。