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信号の多さ
 

疑問  海外を旅して思うのが、日本は信号の数がとても多いこと
効果  信号があれば、事故は減少すると一概にはいえない
無駄  交通量の少ない場所での信号は、時間と燃料の無駄になる。

 
日本の道路には、本当に信号が多い。
 

海外でレンタカーをして走ることも多いのですが、日本と違って、信号が少なく、運転していて気持ちがいいです。
欧州では、交差点がロータリーになっていて、(時計廻りで、右側優先)、信号がなく、流れもスムーズ。
歩行者が出てきそうな場所では、道が曲がっていたり、バンプの凸があったり、自然と減速する仕組みです。

日本と違って、歩行者がいるとき、横断歩道を渡るときなど、自動車が停まるマナーもあります。
逆に、日本では、歩行者が自動車に道を譲ることが多いため、信号で強制的に安全を確保することもあるのでしょう。
信号や横断歩道がなくても、歩行者がいた場合は減速する、止まるのがマナーと思うのですが、守られていません。

近年ようやく日本でも注目が集まり、ラウンドアバウト、丸い交差点とも言われています。


レユニオン(フランス海外県)のロータリー (2010年撮影)

 
ニュージーランドのロータリー (2008年撮影)


ノルウェーのロータリー (2010年撮影)

 
ロータリー構造は、文化や歴史の違いがあり、無理なことだとしても、一時停止や優先道路は増やせないのだろうか?
交通マナーを守らない人が多いので信号というのなら、強制的に減速するような構造にすれば良いと思います。
具体的には、バンプを作る。狭い道から大きな道に出るときに、停止ラインのところに、凸を作るのです。
早いスピードで通過すれば、衝撃があり、乗り心地も悪く、自動車の故障の原因となります。


ハンガリーの住宅地 減速突起 (2009年撮影)

狭い道、抜け道など住宅街を通る場合、学校が近くにある場合など、歩行者の安全を守るため、突起を道路に設けます。
日本では信号をつける対応がされることが多いのですが、道路構造を変えるのも方法です。
直線にしないとか、道路の構造を工夫して、危ないところは自然に減速されるような構造が必要です。

日本では、なんでもかんでも信号で解決するような気がします。
欧州と比較して、2倍、3倍といったレベルより遥かに多い、5倍ほどの信号があると感じます。
一時停止なら、自動車側にも、信号待ちをする必要がなく、時間短縮、燃費向上のメリットがあります。

夜間に点滅信号になるところや、歩行者押しボタン信号、感知式の信号、交通量の少ない田舎の交差点は、
バンプのある、一時停止に変更できると思います。 

 
警察の天下り先が、多さの理由の一つか?

 
信号機の設置、メンテナンスをする会社は、警察の天下り先になっています。
定期的な交換や維持管理コストも馬鹿になりません。電力や電球も消費し、環境にも優しくありません。

2010年11月5日放送 TBS「がっちりアカデミー」によると、信号機1台の値段は、355万円(設置費込み)だそうです。

交通事故があったから。とりあえず安全とされる信号をつけることに誰も反対しないから。
増え続ける信号機。人口減となった社会で、人間はいないけど、信号だけは増える、動きつづける。そんなのが心配です。

どれだけの天下りがあり、費用が使われ、維持管理コストが払われ、電気代がかかっているのか、わかりません。
明確なデータはありませんが、どうして、日本だけ、こんなにも信号が多いのか、疑問に思うのです。
交通安全の方法は信号の設置だけではないと考えます。

また、CO2削減の数値化目標が求めらる中、信号を減らすことは多くの効果が得られます。
住宅街や、歩行者優先区間での信号削減と、一時停止と道路の凸部の設置による、無駄なガソリン消費減少。
歩行者と自動車の導線分離も考えなければなりません。


日本 宮崎市 飲み屋街  (2007年 撮影)

車道をくねらせて、自動車が速度を出せないようにしています。自動車の速度を落とさせる、歩行者保護の工夫例です。
このような工夫も信号設置を少なくする方法です。


~ 参考記事 ~

交通安全狙い信号撤去 = 運転手・歩行者に注意促す ロンドン

2009年 9月19日6時12分配信 時事通信

大都市ロンドンの市街地から信号機などを一部撤去する計画が動き始めた。交通渋滞の解消のほか、運転手や歩行者に注意を促して安全性を向上させるのが狙い。実施主体のウェストミンスター区は「400基の信号機のうち20%は撤去できる」(広報)と目標を掲げる。計画は市長の公約の一環。11月には、市中心部の同区がウェストミンスター寺院前の道路で信号を2週間消灯、監視カメラで安全性を確認する実験を始める。来年夏にはビクトリア駅近くの交差点で15基ある信号機を完全に撤去。実験の成果を踏まえ、対象を他地域に拡大する。

似たような取り組みは既に始まっている。ハイドパーク近くの大通りでは、道路標識などを大幅に削減。この結果、利用者の安全意識が高まり、交通事故が44%減少した。同区責任者は「信号機に頼るよりも運転手はより注意深くなるだろう」と狙いを説明。計画を主導する市長も「人々の移動や街の美観が改善される」と意義を強調する。


~ 追記 ~

2011年 3月27日

東日本大震災において被害にあわれた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
原子力発電所問題から、日本全体が節電に向けて注目しており、知恵を絞っています。
思い切って、この機会に「余計な信号機を撤去する」。信号に依存しない(電力を使わない)交通整理の方法を考えるべきです。

具体的には一時停止や、一方通行、突起物や障害物の設置、歩行者優先の横断歩道への転換、
交通量の少ない交差点のロータリー化です。長期的には歩車分離、幹線道路と生活道路の分離です。
信号が少なくなり、よりよい交通の流れができるのであれば、自動車の燃費もよくなり、ガソリンの節約にもなります。

調査をしたことも、具体的な数字もなく、世界100カ国以上を訪問してきた実感として、
日本は、人口に占める信号機の電力消費量はダントツで世界一なのは間違いありません。節電の余地があると思います。
半分ぐらいに減らせると思います。電力需要を下げる政策と言うには小さなことですが、一つの手段にはなるでしょう。