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米国留学 報告書
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2002/09 - 2003/08

キャリア・センター & アルミニ制度


学生の進路指導を細かくサポート

卒業後の進路について、キャリア・センターという専門組織が細かく手助けをしている。カリフォルニア大学バークレー校では、15名の専門家が働いている。障害を持つ学生へのサービスも、DSPの専門家と協力して、木目細やかな対応をしている。

その仕事内容とは、以下があげられる。

 ・ インターンシップ (企業研修)
 ・ キャンパスでの就職支援
 ・ 求人リスト紹介、情報センター (下記写真)
 ・ キャリア カウンセリング (経歴形成や卒業後の進路相談) 、キャリア形成マニュアル
 ・ 大学院、法律学校などの進路相談

 ・ 最新情報のメーリングリスト
 ・ 個別相談
 ・ 履歴書作成講座、履歴書添削、面接の受け方、マナー指導、手紙の書き方
 ・ ワークショップ、シンポジウム
 ・ 障害を持つ学生へのサービス

キャリア・センターには、各企業、行政、NPOなどが公募しているインターンシップの情報がデータベースとして蓄積されており、情報が引き出せるようになっている。もちろんセンターに来ての検索も可能だし、外からインターネットを使ってアクセスも可能である。

また、就職活動支援だけでなく、大学院進学相談にも乗っている。聞くところによると、10年前に学業進学相談部門と統合したのだそうだ。活動域は幅広い。一番大きな仕事は、インターンシップの紹介だそうだ。そして、頻繁にキャンパスでセミナーが開かれている。会社の面接官が大学にきて面接の予行練習をすることもある。ビデオで撮影しカウンセリングする。就職活動のイロハが書かれた冊子や、ビデオも用意されている。

キャリア・センターの専門家は、それぞれに専攻分野をもっており、適合する学部生の相談を受ける。障害を持つ学生を担当する専門家も、もちろん1名いる。

障害を持つ学生の就職は簡単ではない。同時に、また学生自身も快適な大学の環境から社会に出ること、働くことに不安を覚えている。よって、アルバイトやボランティア、インターンシップの経験を勧めているとのこと。そして、障害に関係なく、ケガをした人の就職相談、精神的不安定な人の相談にも乗る。障害を持つ前に仕事をもっていた学生もいるので、そのスキルの証明をしたりする。働くときの就業環境、権利についての相談も行い、就業率を高めることに邁進している。

インターンシップに関しては、大手企業をはじめ、障害を持つ学生にも門戸が広く開かれている。毎夏、首都ワシントンDCでも連邦政府が多くの障害を持つ学生をインターンとして受け入れている。

ところで、私が卒業した神戸大学、発達科学部では、当時、就職活動への支援がまったくなかった。関連資料や求人案内などは教務の小さな部屋の1コーナーだったと思う。セミナーも1度だけ開かれただけだっと記憶する。障害を持つ学生への支援も語る前に、根本的な学生サービスの質と量が違います。そのサービスを障害を持つ学生にも同じように機会があるようにしているだけなのです。


アルミニ制度 先輩後輩連絡会。

卒業後の進路、快適な大学生活を送る方法、学生の悩みを聞くため、Career Center が主催で、障害を持つ学生のために、卒業したOB、OGとの懇親会が開かれた。会場は、キャンパスにある Alumni House (先輩後輩の家)。軽食と飲み物が用意されていた。

この会の目的は、以下の通り。

 ・ 障害を持つ卒業生の実際の人生経験を学ぶ
 ・ 良き助言者、相談者を見つける
 ・ ネットワーク作り
 ・ 先輩たちが持つ外部プログラムへの参加


約30名の生徒 と 約30名の卒業生が集まっていました。 もちろん任意参加です。それぞれ、グループになって、質問や会話をします。やはり、質問は、実際の社会で働くことなどの卒業後のことについてに、集中していました。

日本の大学でも、このような縦のつながりを作る機会をたくさん設けたらいいと思います。同じ道を歩んでこられた先輩の人生経験は何事にも変えられない貴重なアドバイスとなりますから。


また、障害を持った学生のグループだけでなく、さまざまなマイノリティや、特性をもったグループの、先輩たちが助言者となるシステムがあります。アフリカ系米国人、アジア太平洋系米国人、メキシコ系米国人、ユダヤ系米国人、アメリカ原住民、フィリピン系米国人、少数民族、レズビアン、ゲイ、性転換者、持になし(一般)。さすがバークレー、性のマイノリティにも、きっちりフォローがあるんですね。


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