イタリアの車いすトイレは、便座に特徴があります。Uの字で、前が開口している。導尿したり、お尻を浮かさなくても拭くのに便利な構造です。便座カバーのない一体型(壊れない)も増えています。便器の高さも日本より10センチ以上は高い(立ちやすい、横移動もしやすい)のも、大きな違いです。
ベネチアの対岸にある町でLRT(ライト・レール・トランジット)、新型トラムが走っていました。カラーはベニス色。段差のない完璧な公共交通。面白かったのは、専用レーンではなく、自動車もバスも同じ道路を走ること。つまりバス停を、路面電車の電停と共同で利用する。バスへの乗り込みに段差がなくなります。 田舎町なのに、公共交通がある幸せ。すごいですね。 バス停の看板。T1が、LRTの路線。他はバスの路線案内。3本に1つがLRTといった感じ。右側に、車いすマークがありますが、簡単にバスに乗れますよということ。1人で乗り降りできるのは簡単便利です。 住宅街の横断歩道です。道路との段差はなし。車道からは、横断歩道部分が底上げになっています。いわゆる歩行者優先の道路設計ですね。 自動車、自転車のないベネチア。島々への移動は船になります。完全バリアフリー。段差なし。船への乗り込みも問題ありません。
一部の船には、車いす席や、妊婦、高齢者などの優先席がありました。市民の足なので、船はかなり混雑します。でも観光客なら、甲板に出て風を感じるのが良いでしょう。 観光の中心サンマルコ広場。広い車いす対応の改札がありました。乗降の際は、船員が気軽に車いすを押してくれます。
無数の島々が狭い運河でつながるベネチア。船やゴンドラが通るため、橋はアーチ型。急な階段で車いすはNG。島を渡りながら歩くのは困難です。船で島を移動するしかありません。しかし、アカデミア美術館のある島は、スロープのある橋がいくつかあり、長い距離の散策をすることができました。
簡易な造りでした。一時的な設置なのか、恒常的な設置なのかは不明です。景観を壊すことになりますが、観光エリアからは離れたところなので、実利益をとったのでしょうか。車いすの私には便利です。おかげで路地裏をたくさん散策することができました。
大運河のリアルト橋です。階段なので車いすでは渡れません。これをバリアフリーにするのは無理だし無粋。こんなアーチ型の橋によって、ベネチアの島々は結ばれています。 レンタカーだったので、実際には利用していませんが、車いすでも利用できる車両がありそうです。90年代はよく特急に乗りましたが、その頃より新しいデザイン、バリアフリー対応になっているはずです。 ベネチア駅ですが、車いすマークがありました。これは介助依頼を頼む部署です。列車へ乗り込む渡し板(昇降機)や、到着駅での介助など。 実際に利用していないので実情はわかりませんが、イタリア人によると大きな駅では、すぐでの対応可能とのこと。ただし、小さな駅では、1日前、2日前までの手配が必要とのこと。いずれにせよ、改札のない駅ですから、どこに行って駅員に頼めばよいのか、表示があるのは、素晴らしいです。流石!世界の観光地ベネチアです。 こちらは普通電車。通勤電車。ホームの高さが少し高くなっていました。ホームと車両の段差をなくすように改造と工夫がされるようになりました。段差のない乗降口もありました。
観光関連の展示会に参加。メインテーマは、バリアフリー。この写真は、絵や記号で表す案内図です。食事やアウトドアなどへの対応もあります。デザインは良いですね。 ヴェネト州ヴィチェンツアにある展示会場。明るいデザイン。 脳性麻痺など肢体不自由で立位可能な人がするスノーボード。初めて見ました。ノルディックのチェアスキーと、アルペンのチェアスキー。いずれもフランス製かな。イタリアは道具はこれから。 車いすの料理人が、デモンストレーションしていました。イタリアは食の国。車いすのシェフがいるのは面白いです。 高速道路のサービスエリアに隣接するホテルの駐車場。1つだけ車いすマークがあり、そこに駐車。でも工事中なのか、常になのか、スロープにロープが張ってありました。他は段差なので困る。ロープを払いのけて進みました。イタリアは南へいくほど経済格差がありますが、バリアフリー度も南へ行くほど悪くなります。 同じサービスエリアの売店駐車場。車いすマークがあるのに狭い。あとからスロープをつけたので狭くなったのかな? このスロープもガタガタ。 売店の入口。車いす対応の入口が南京錠で施錠され、通れない。滅多に車いすでの客がいないからでしょうが、せっかく設備を作ったのに、使えない状態とは悲しい。南イタリアは、バリアフリーへの理解度、運用モラルなどが低かったです。その典型例。
南イタリア、アルベロベッロの近くにある「グロッテ鍾乳洞」は、バリアフリーでした。最後の出口がエレベーターになっています。通常は入口からガイドと一緒に一方通行で歩きますが、階段もあるので、車いすでは到底不可能。よって出口からエレベーターで入ることになります。そして最後の大穴と鍾乳洞の一部を見ることになります。一部しか見れないので料金は無料。介助者も無料でした。
誘導ブロックです。景観に配慮して灰色なこと、幅広(約40センチ)なのが特徴です。触覚性は非常に高いです。駐車場からターミナルへと移動する建物ですが、そもそもの床材も滑りにくい素材になっています。 こちらは空港のターミナル。搭乗手続きをするところ。ツルツルの石材に黄色い誘導ブロックです。色が違っているのは、設置年代の違いがあるのでしょう。思考錯誤しながら、設置をしているようです。 |