2022年 1月 知人が、冬の釧路湿原を早朝カヤックするツアーに参加した。鶴、キツネなど、野生動物が見れたと興奮して話してくれた。極寒のときに、わざわざ旅行?と思ったが、写真があまりに素敵だった。縁あって、北海道へスキーに行くことになったので、釧路に立寄り、丹頂鶴を見に行くことにした。 私はスキーの荷物を載せて、舞鶴からフェリーで北海道へ。新日本海フェリーさんは、船もバリアフリーだし、駐車位置の配慮などサービスもとても良いので快適です。家族と釧路空港で待ち合わせて合流。まずは空港近くにある、釧路市丹頂鶴自然公園へ。
20頭近くの丹頂鶴が、柵の中で飼育されています。野生の鶴が見れなかったときのための保険でしたが、ちょうど餌やりのタイミングで、近くで動く姿が見れたので、とても興奮しました。ここの鶴さんたちは、鳥インフルエンザの感染予防のため、10年ほど前から、翼の一部を除去され、空を自由に飛べないようにされています。希少生物の保護のためとはいえ、ちょっと可哀そう。人間が経験している「コロナ禍での行動制限」と同じですね。複雑な気持ち。
釧路湿原へと車を走らせます。ビジターセンターに、車いす利用者への表示案内あり。嬉しいですね。とはいえ、冬で雪なので、バリアフリー木道を車いすで歩くには厳しい。釧路湿原は10年前の春に来たことがあり、独りでバリアフリー木道を歩けたので感動したところ。まさか冬に再訪するとは、人生わかりません。 釧路湿原を北上し、日本野鳥の会が管理する「鶴居伊藤タンチョウサンクチュアリ」へ。 施設は休館日でしたが、屋外に集まるタンチョウは観察可能。川沿いの広場にいるわいるわ。100羽以上。入場も無料。雪道を進むのは車いすには大変なので、私は車から眺める。それでも充分感動。 家族は車から降りて、近くに行って撮影。まさかこんなに沢山の鶴がいるとは、驚きです。しかしながら、1月の釧路。気温は、もちろん氷点下。寒いので、ずっと観察するには、防寒対策が必要です。
もう1カ所、鶴見台という、これまた野生の鶴が集まる場所へ。その前にあるカフェ「どれみふぁ空」でランチをするので、ここは車から降りて、ゆっくりと観察へ。無料です。幹線道路沿いにあり、簡単に野生の鶴が見れます。
鶴たちが頭上を飛んだりして興奮します。世話するボランティアの人がいたので、お話をしてくれました。鶴の寝処は川沿い。昼間はここで餌やりをするので集まってくるのだと。渡り鳥ではなく年中いるが、夏は餌が多いので、人間がいるところに来ないらしい。
野生の鶴を自然の中で沢山みれました。羽ばたく姿は美しい。想像を超えて満足。保護してきた人々のおかげで、すぐ近くで見ることもできる。感謝。 鶴見台の前にあるカフェ「どれみふぁ空」は、段差のないバリアフリーなお店。車いす対応のトイレも有り。カレーライス、ソフトクリームを美味しくいただきました。自然の中のロケーション、美味しい料理、素敵なサービス。最高です。下写真は、カフェの庭にきた鳥。
鶴を見た翌日は、トマムスキー場へ。天気が良くて、最高のコンディション。 こちらは、富良野スキー場。リフトの係員さんも皆さん親切でした。ありがとうございます。
関西へと戻る帰りのフェリーは深夜発。午前中はスキーして、午後に移動。港の近くに、オープンしたばかりのウポポイ(国立アイヌ文化博物館などの施設)がある。15時30分のショーには間に合わなかったが、16時からの語り部に参加。展示物を見るだけなら退屈だが、実演やイベントがあると楽しい。
アイヌ。迫害、差別と複雑な歴史もあるので難しい。大阪で育った私は、学校でアイヌのことは習わなかった。漫画「カムイ伝」で知るぐらい。景色も楽しめる場所なので、難しいことを考えなくても楽しめます。
ウポポイで学んだのは、アイヌは書き言葉をもたなかった伝承文化であること。現在の北方領土、サハリンなど、広範囲にわたって住んでいた。部族ごとに紋様があるのは、イヌイットやアメリカ先住民との共通項。ベーリング海峡を渡って、アメリカ大陸に移動した大古の人類に想いを馳せました。 |