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広島電鉄 路面電車 LRT

2007年

広島市中心部と廿日市市を走る国内最大規模の利用者数を誇る路面電車は、市民の足。1999年にドイツ製の低床車両「グリーンムーバー」が導入された(2005年には国産新型車両も導入)。欧州の中規模都市で主流となっているLRT(ライト・レール・トランジット)が広島で実現されている。

現在、基幹路線である2号線(広島駅-宮島口)には、2本に1本以上の割合(運行間隔7分)で低床車両が走っている。1号線(広島駅-広島港)にも低床車両が走っているが、他の7路線は運行していない。すべての路線をLRTにするには時間もお金もかかるため、導入路線を絞り集中させることで利便性を高めている。どこかの都市では、低床路面電車が走っていることを宣伝していたが、1台だけでは実際の利便性は低い。現在、広島では、ドイツ製グリーンムーバーが12台。日本製グリーンムーバーマックスが7台。計19台の低床車両が走っている。

JR広島駅から、宮島口まで乗ることにした。早速、グリーンムーバーをパチリ。こちらはドイツ製の5000型車両です。近未来的で格好いいです。

 

乗場へ移動し、いざ車内へ。完全にフラット。車いすでの乗降に何の問題もなし。希望すれば、車掌さんが渡し板を出してくれます。私には必要ありませんでした。

 

ドイツ製だけあって、色の使い方が欧州的。日本人とは違う色彩感覚。電車というより、バスの車内みたい。車いす、ベビーカー優先のスペースがありました。入口のまん前、車掌さんがいる前になります。

 

車掌さんがいるため、何か困ったことがあればいつでも助けてくれます。バスと違って、揺れは少なく、乗り心地は快適でした。

途中の電停(駅とは呼ばない)です。道路の中にあるため、非常にホーム幅が狭いのが特徴です。きちんと端はスロープになっており、車いすやベビーカーも入れるようになっています。

 

旧タイプの路面電車です。40~50センチの段差があります。踏み台を置いているのはちょっとした心配りですね。低床車両がいかに乗りやすく、誰にとってもバリアフリーであることがわかります。

 

終点の宮島口に着きました。改めてドアの写真撮影。広くて段差がなくて最高ですね。路面電車は小さいため、運行本数が多いピストン輸送。利用者にとっては便利です。

 

   

時間がなかったのですが、宮島にも行くことにしました。小学校の修学旅行以来です。一般的に船着場は段差がないことが多いです。潮で乗場の高さが変わるためスロープになっています。自動車も乗るのも理由。広電宮島の船着場では、坂を一人でこいで上がる私をみて、係員が駆け寄ってきて坂を押してくれました。ちょっと距離が長いからです。とても親切な船員。ありがとうです。仕事があるため、宮島滞在はたったの5分。鹿を撮っただけの観光でした。トホホ。

帰りの路面電車は、国産のグリーンムーバーマックスでした。最大の違いは中の構造。優しい色使いが実に日本的。定員を増やすため、横掛け椅子になっていました。通路幅も拡張。ドイツ製の車両はメンテナンスに手間と費用がかかることが問題だったため、国産が開発されました。Ultimate(究極の)、Urban(都会的)、User friendly(人に優しい)、「U3」がコンセプト。今後日本全国にLRTが増えるといいなあ。