2010年 世界遺産 熊野古道がある南紀。落差133メートル、日本を代表する「那智の滝」があります。古から自然崇拝されてきた場所。いわゆるパワースポット。車いすでもアクセスすることができます。 一般参道の入口は、朱塗りされていない鳥居。そこから長い階段を降りていき、滝の近くまで歩きます。車いすでは、長い階段は不可能ですが、秘密のアクセス道があるのです。 正面入口(鳥居)の左側にタクシー乗場、バス乗降所、神社関係者の駐車場があります。ここをずんずんと入っていきます。平日で人が少ないこともあってか、関係者用駐車場に、私の自家用車も駐車させてもらいました。駐車場の奥に、施錠された柵があり、インターホンを押して、社務所にいる宮司さんに問い合わせをします。車いすであることを伝えると、鍵を開けにきてくれます。宮司さんに直接、参拝料300円を支払います。
昔からあった道を舗装して、車いすでもアクセス可能なように、2005年に作られたそうです。傾斜が急な箇所も多いですが、斜めになっていたりせず、腕の力の強い私は、全て自力走行することができました。バリアフリーの法律からいうと、こんなのバリアフリーでない!となるのでしょうが、出来ることをする。素晴らしいです。自然地形ですし、強引にスロープを作ったら景観破壊になります。最善の方法と配慮だと思います。
普段、車いすに乗り慣れていない人、老老介護などでは、この道は危ないので、ご注意ください。それでも段差のない起伏のある道を、200メートルほど進めば、那智の滝の真下に到着します。朱色に染められた展望台があります。荘厳な雰囲気を眼前で体感できます。非常に素晴らしいです。 このアクセス道は、あまり知られていません。積極的に公開されているものではありません。団体で利用するときなどは、前もって相談するのが良いでしょう。 ちなみに、車椅子でも歩ける熊野古道は、知りません。どこか平らな場所があるでしょうが、その平らな部分に行くまでが、坂道、階段、山道です。車椅子には不適な場所だといえますが、いつか少しの部分でも体感できるようなアクセス場所が出来るかもしれませんね。 |