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大分トリニータ 観戦

2018年

大分で講演の仕事は午前で終了。夜のフェリーまで時間あり。ちょうどJ2の首位決戦、大分トリニータ 対 松本山雅の試合があったので、見に行くことにした。トリニータのホームページには、車いすでの観戦方法が詳しく記載。車いす客には、スタジアムの隣に駐車場を手配してくれるとのこと。試合10日前に電話で予約する。申し込み日の朝9時20分に電話したら、もう予定数は売り切れましたとのこと。人気の試合であることは予想されたが、瞬殺されるとは知らなかった。10台か15台くらいなのかな

他の駐車場も混雑する。それにスタジアムの周囲は傾斜か強く、坂は脅威。バスで行くことにした。駅前のバス乗り場。うーん看板もない。野ざらし。バイトがいて案内はあるけど。スタジアムへ行くバスは階段。でも満員で乗れないから、どうせ次のバス。次のバスは低床だったので、他の人が乗る前に、先に乗せてもらうことになった。運転手など4名ぐらい集まっての騒動。

不思議だったのは、満員のバスが出発しないこと。前のバスは新たな客を乗せることなく5-10分停車。競技場へのバスは、満員になったら順次出発するピストン輸送だと思ったら、大分は違うようです。普段はそこまで混雑しないのでしょうが、この試合は今年一番の観客動員。J1に上がれるかどうかの首位決戦だというのに。皆さん早くスタジアムに行きたいのに。有り得ん。

競技場へ到着。皆さん、運賃360円の支払い。お札の人がいたり、おつりがなくなったりと、10分ぐらいかかった。全員がおりてから最後に降りる私は、キックオフに間に合わず。あらら。せめて、乗るときにかなり待ったので、そのときに事前徴収すればいいのに。

2002年サッカーW杯、2019年ラグビーW杯の会場でもあるスタジアム。そのバス乗り場は段差でした。有りえない。しかも未舗装。それに路上で1台だけ停まって乗る。

バス待機場が、道路を渡ったところ。乗用車、タクシー、バスなどかなり交通量の多い道路を渡るのは危険だから、乗場を競技場側の道路にしているのでしょうけど、そもそも設計ミス。迎えの路上駐車も多く1車線ふさぐ有様。公共交通利用者の冷遇。世界の競技場では、スタジアム周辺は乗用車立入禁止。スタジアム前にずらりとバスが並んで、何万人を輸送するのに。

車いす席は、当日チケット売り場での購入。障害者手帳で割引1000円。介助者は無料。激安の価格。車いすで見れる座席は多いので、特にここという指定もなし。

さて、スタジアム。掘り込み式。1階席の最後尾が、入場口の高さ。その1階をぐるりと一周できる。1階席の最後列が、いわゆる車いす席。200近くある。自由席で座席数も多いので、大分では障害者席として、高齢者や身体の不自由な人も座れるようにしていた。小さなお子さんがいる人やベビーカーも多かった。車いす席の数を増やして対象者を増やす理想的な取り組み。

陸上競技場としては、サッカー観戦がとてもしやすい設計。車いす席の配置、数も多い。日本での最高レベル。車いす客が多くないので、障害者席として、高齢者などにも開放していた。それは良いアイデア。ただ、多くのエリアで、立見客や一般客が勝手に座っていた。まあ指定席にすれば解決する問題です。ガラガラの試合なら問題なし。

 

車いす席は作っても、どうせ来ないと思う人がいますが、チケット券売、アクセス保障もすれば、多くの人が見にきます。トリニータは、チケット現地購入、10日前から電話での駐車場予約と、少し面倒ですね。試合を見に行くつもりで予定していても、駐車場がとれなかったら不運。有料であっても確実に車が停めれるのなら有り難い。車いす利用者のための駐車場確保を、どれくらいの数を用意すればいいのかは難しいところ。もうちょっと増やして欲しいところですが、誰もかれも停めたいと言われても困るのかも。

・・・

試合は、大分 1-0 松本。J2の首位となりました。でも最後までは見ませんでした。帰りのフェリーに乗り遅れたら大変なのでで、試合終了前にスタジアムを出ました。バス停には既に乗客の列があったが、バスが来ていない。客がいたら乗せて運ぶものと思っていたら、試合終了後でないとバスは来ないみたい。それも1台ずつしか来ないから、一度に乗れない。かなりの非効率。

半分のバスが階段で車いすの私は乗れない。バス停は段差。混雑もするので、バス停留場のところにいって、先に一人で乗ることになった。バス会社も、往路に帰りのことを相談していたので、柔軟に対応してくれました。

 


大分-神戸のフェリー「さんふらわあ」は、とってもバリアフリー。エレベーター完備。段差なし。車いすトイレ、シャワー、対応客室あり。もちろん大部屋でも寝れます。この路線と、別府-大分は、自動車も障害者割引で半額になります。なんとも有り難い。自動車もエレベーターの近く、ドアを確実に広く開けられる場所に停めさせてくれます。ステッカーもくれるし、船員さんも親切。

関西から九州に行くときは、車を乗せてフェリーはお薦めです。