固定式(リジット)車いす
日本と世界の違い 世界中を旅して感じる違いの一つに、車いすの種類がある。私と同じ脊髄損傷の人は、欧米では折りたたみのないい固定式(リジット)タイプに乗っている。パンクしないチューブレスタイヤをしている人も多い。日本と常識が違う。 日本人が普通に知っている車いすは、折りたたみ(英語でフォールディング)タイプ。日本では基本的にはこれのみ。座席の下が、×型になっており、シートを上げれば幅が狭くなる。一方、固定式というのは、H型で、車軸が固定されている。自動車へ自力で積み込むときは、車輪を外して乗せることになる。 固定式の利点: 頑丈である。壊れない。乗り心地がいい。操作が軽快。軽い。寿命が長い。 折りたたみ式の利点: 折りたたみが簡単。コンパクトになる。
私が車いすになった1990年は、日進の細いアルミフレーム、フットレスト布バンド、フルオーダーメイドが主流であったが、最近ではメーカーが生産しなくなった。色んな車いすを試したが、ピンとくるものがなかったが、一つ理想の車いすに出会った。東京八王子の「766」が作る車いすである。半身半疑で購入してみたが、とても良いので紹介したい。 乗り心地はパーフェクト。日常での問題は荷物の収納である。座席の下に、米国クィッキー社のポーチを付けた。ここに鍵、携帯、財布を入れている。 欧米のメーカーでも同じなのですが、766の車いすは、後ろにポケットがないのが不便です。ホームセンター、ロフト、東急ハンズなどで、ベルトに通す携帯ポーチを探すのが良いでしょう。固定ベルトが2つある方が安定します。それを2つ付けることにしました。外国の人達は、皆リュックをかけて、そこに荷物を入れてますね。自分なりに工夫してください。
最大の懸念 自動車への積み込み 方法説明 1) サイドガードを外します。 2) 座席に移動します。 (ブレーキは右側だけロックするのが理想) 3) クッションを乗せてから、背もたれを倒します。 4) 左側の車輪を外して後部座席に置いたら、本体は右側の車輪はそのままに、積み込み開始。。 5) 助手席に置きます。右側の車輪は外さなくても積むことが可能です。もちろん積んでから外しても良し。 1) タイヤを2つ外した状態から 2) 右側の車輪を車内でつけて本体を降ろします。ドアと座席の隙間を使って固定するのがポイント! 3) 左側の車輪を付けます。車いすが固定されていると簡単に付けることができます。 4) サイドガードを取りつけ、クッションを置いたら完了です。 ※サイドガードの装着に少し時間かかるため、コンビニで買い物とかなら、サイドガード無しでもOKです。 < ビデオ映像 > ・ 車への積み込み (44秒) ・ 車から降りるとき (1分36秒) 折りたたみ式のときは、15秒ぐらいで乗り降りしていたので、時間はかかるようになりましたが、最近は電車や公共交通を利用することも多くなったので、乗り心地や性能を重視して、固定車にすることにしました。ただし海外旅行のとき、途上国などの訪問では、タクシーに乗ったりするときに折りたたみがしやすい方がいいときもあるため、時と場合によって使い分けをしています。 簡易電動の人は、折りたたみ式は強度が足りないと思うので、固定車がいいと思います。バッテリーが重く、自動車に積まないのであれば尚更。折りたたむ必要ないなら、乗り心地、性能重視した方がいいですね。同様に、自動車を運転しない子ども、高齢者にも最適でしょう。室内専用とかも。 ただし、頸椎損傷の人で自分で車いすを積み込み運転する人は、タイヤを外すのが難しいので適さないと思う。腰椎レベルなど脊髄損傷で腕が強い人などは、走行性能の高い固定車が絶対にいいと思います。 今回、タイヤのサイズは車の積み込みを考えて、24インチにしましたが、次回購入時には、26インチにします。プッシュアップするとき、トランスファーのときにタイヤを持つ機会が多く、大きいタイヤの方がいいから。車の積み込みが少し面倒になるかもしれませんが、そのマイナス分を差し引いても、皆さんにも26インチがお勧め。 |