臭い!汚い!うるさい!(7)
2005/12 - 2006/01
砂漠の国ラージャスターン / インド
ジャイプール アグラで妻と別れ、妻は3日間デリーにて一人旅に挑戦した後、帰国する。新婚旅行は終了。これから2週間はインド一人旅を開始。自分らしく移動スピードを上げることにする。 荒涼とした大地の景色が好きなので、ラージャスターン州を目指し、それから一気に南下することに。早朝の列車で、アグラよりジャイプール入りした。コルカタ発の列車だったため、途中で大幅に遅れたので、列車を待つ気持ちは穏やかでなかった。アグラ-ジャイプール移動は、始発電車がないので、バス移動が便利だろう。時間が計算できるから。 さて、ラージャスターン州都であるジャイプールは大都会。インド経済発展を感じることができる。ピンクシティ(マハラジャが街をピンク色に統一した)ともいわれ、インド人にとっても一大観光都市。デリー、アグラ、ジャイプールが、インド観光ゴールデントライアングルと呼ばれる。 ジャイプールの旧市街は長い城壁に囲まれている。その中心に、風の宮殿(上部写真)がある。ジャイプールのシンボルですがイマイチ。色はピンクというよりオレンジです。旧市街の城壁や町並みが統一されていて、オレンジ色で美しいです。ピンクじゃないですよー。 風の宮殿から、マハラジャ(その地方の王様)が今も暮らしているシティパレスへ。門の装飾が素晴らしい。中央アジア、シルクロードのイスラムの優れたデザインを輸入したらしい。 シティパレスの中は観光客であふれかえっていた。とても大きく豪華で一見の価値ありですが、入場料180ルピー(500円)は高い!格好つけた衛兵が写真撮影をしてくれるサービスが人気です。シティパレスの内部には、スロープがいくつか設置されていました。この部屋に入るところも段差解消。それも自然に。配慮されていることも感じない素晴らしいもの。階段で入れないところもありましたが、少なくとも車イス観光客への配慮がされているのに驚き。インドは大国です。バリアフリーの意識もあります。 シティパレスの隣にあるのは、ジャンタルマンタル(天文台)です。ジャイプールの街を作ったマハラジャは、天文学の造詣が深く、インド各地に天文台を建設。ジャイプールの天文台がインドで一番大きいそうです。1728年の建設。ウズベキスタンのサマルカンドにある、ウルグベグ天文台などを参考にしたそうな。中世において、イスラム圏は文化学問など進んでいたのですね。 でも、あまり楽しくありません。時間がなければパスしてもよし。単なる公園といった感じ。観測機も遊具みたい。観光客も適当にぶらぶらしていました。後ろにシティパレスと、丘の上に城壁が見える、景色は綺麗ですね。 天文台の入場券売場のそばで、へび使いを発見。漫画でみた世界。笛でへびを操っています。じっくり見たり、写真を撮ったのがばれるとチップを要求されるので、こそっと撮影。でも、敵も鋭い。目があってしまった。チップを払いたくないので、ささっと退散です。ゴメン! 暑いインド。路上でアイスクリームが売っていました。ローカル観光客に大人気だったので、一つ買って、食べてみました。めちゃうまい! チャイによく入っているカルダモンの香りがします。 チャイの味アイス。溶けないように大きな瓶に保存されており、昔ながらの製法、売り方も最高。値段もインド物価なので、5ルピー(13円)。 至福の時が味わえます。
風の宮殿、シティパレス、天文台は、しょうもないですが、アンベール城は最高です! 旧市街から、城までオートリキシャで100ルピー(270円)でした。 途中に湖にうかぶ宮殿もあります。 道路からアンベール城へは坂。 外国人観光客の多くは名物「象のタクシー」を利用します。城に行くのは風情がありますね。私は一人だったこともあり、坂道は上れないし、象は高いし、城の内部の観光はパス。なんでも王女さまが足が悪く、城の内部にスロープが多く作られているらしい。いつか誰かと再訪し、象にのって、城の中を見学したいものです。またの機会に。 世界一!?の映画館 一人旅のとき、夜は暇なので、現地でよく映画を見る。ジャイプールでも映画館を探していると、人で賑わっているところがあった。切符を買って入るとビックリ! とっても豪華で雰囲気満点で、素敵なんです。少なくとも私が訪れたことのある映画館の中では、世界一です!
マハラジャ風の内装に、シャンデリア。バルコニーと呼ばれる2階席の方が値段が高い(インドではスクリーンから遠いほど良い席)ので、そちらに続く道も豪華。しかもスロープで、バリアフリーじゃないか! 売店も先進的。ポップコーン、ハンバーガー、ネスカフェコーヒーなどが売っている。もちろん普通にサモサも売っているが、ここでは米国のシネコン風。
客席はほぼ満席。安い席であってもインドでは基本的に全席指定。驚いたのが、男女で座席エリアを分けていること。痴漢が多いからでしょうか?仲間同士や家族連れ、カップルがおめかしをして、まさしく娯楽として見にきていますが、結構一人で見に来ている人も多かったです。 映画の内容は、ボリウッド(ボンベイとハリウッドを合わせた造語)制作の、いまどきトレンディ映画。消費社会をあおり、セレブが登場し、米国的生活で、憧れの大都会を幻想させる内容でした。日本人の私には、いわゆるインド映画(最近では主に南インドで制作)のマサラムービーの方が、音楽、格闘、恋愛、ダンス、ごちゃまぜが面白いです。 ジョドプール ジャイプールから夜行バスで、タール砂漠への入口「青い街」ジョドプールへ。長さ10キロの城壁に囲まれた旧市街を見下ろすように、メラヘンガール砦(フォート)がある。 市内から、オートリキシャで砦へ。50ルピー(130円)なり。ぐるっと街をまわって上っていく。歩いていくことも十分可能だが、かなりの坂道と階段。もちろん車イスではNG。 入口の坂道を押してもらって中へ。砦から見る旧市街の町並みはとても美しい。家々の壁がきれいに青色に統一されている。 観光客は、エレベーターに乗って一気に最上階まで上がり、砦の中を観光しながら降りてくる。昔からエレベーターらしきもの(荷物を運ぶリフト)が設置されていたのだろう。嬉しいことにスロープがあり(当時は荷物を台車で押すため?)、車イスでもアクセス可能!!!そして優先的に、エレベーターにも乗ることができます。
歴史を感じるエレベーターで、砦の最上階へ。過去は、大砲とかも運んだのだろうか? 立派なエレベーターでした。 街の周囲を、まさしく一望できる素晴らしい眺め。遠くには、今でもマハラジャが住む「ウメイド・バワン宮殿」が見える。空に浮かんでいる砦です。脅威です。周囲を圧倒する強烈なパワーを感じます。 砦の内部は階段なので見ることはできませんが(だから入場料250ルピーは払っていない)、素晴らしい景色と歴史を、車イスでも満喫できます。めちゃくちゃ感動しました! 最高です! 旧市街の時計塔に下りてきました。街から見える砦は迫力あります。まさに難攻不落。見逃すことのできない都市ですね。 超オススメです! 12/26(月) アグラ → デリー 妻の日記 あぁ恐ろしい。その店に一応形だけ入り、兄ちゃんがいない隙に逃げた。やっぱりインド人は嫌い。どっと疲れた。格好って大事だなと思い、2日目は、髪をソバージュ全快でボリュームアップし、サングラスをかけ、服を着こんでちょっとワイルドな感じに見せたら、少しは改善した。 バスで空港へ。無事に旅が終りそう。ホットシャワー、清潔な日本バンザイ! |