満州で食い倒れ & 障害者100人旅行
2004/07 & 2017/08
瀋陽・大連 / 中国
瀋陽観光 2004年、マイレージキャンペーンで、ANAの1万6000マイルでチケットをゲット。5日間の満州一人旅。瀋陽に入って、大連から帰るルート。本場の餃子を食べるのが目的です。 瀋陽は、旧満州国(ラストエンペラー溥儀)や、元(モンゴル帝国)の首都だったところ。都だったので、北京と同じように故宮があるんですよ。でっかいです。しかし、入口は段差があり。車イスで中は見れない。見るのを諦めました。
続いて、張学友の家へ。瀋陽を代表する有名な偉人だそうです。洋館が素敵です。これまた正面玄関は段差があるので、係員は出口から入れとのこと。出口に回ると、警備員は入場を拒否。説明しても納得してくれない。車イスで出口から回っていることを理解できないのか? 過去にそんな客がいないのかもしれない。 説得するのにかなりの時間を要した。他の係員を呼んできて、なんとか入れたけど、楽しくないや。 雨が降ってきたけど、気にする余裕もない。続いて、北陵へ。皇帝の廟があります。その一帯は巨大な公園になっており、多くの観光客や地元民が遊びに来ています。中国の公園は歴史があってキレイで、広くて、街中の騒々しさを忘れさせてくれます。広大な敷地を、車イスで探検して、楽しかった。
街中では、路上カラオケならぬ、路上演奏する人がいた。趣味なのか、商売なのかわからないが、中国四千年の歴史。歌声はとてもきれいだった。
中国は自転車の国。道路の一車線が自転車専用になっていることも多い。世界広しといえども、自転車専用の信号があるところ、専用信号マンがいるところは中国だけ。
電車で大連へ この旅のメインは、電車で瀋陽から大連へ移動すること。3回目の中国にして初めての一人旅。最も困難であろう、単独での列車移動に挑戦した。3000人くらい入る駅の待合室。段差のある列車。大勢の乗客。駆け込むようにして乗る中国人。バリアフリーなんてない駅やホーム、列車。わからない中国語。
車イス一人で中国の列車に乗るのは、間違いなく超A級の難しさです。 苦労しながらもなんとか乗り込む。全席指定とはわからなかったので苦労した。駆け込み乗車。自分の席は中で遠いので、通路に陣取る。というかお願いをして席をゆずってもらった。言葉が通じないのは本当につらい。筆談もキツイ。 でも隣の席を陣取る、子ども連れの女性グループと仲良しになり、楽しい車中になった。お菓子もくれるわ、子ども達は元気だわ。電車の中は日本と違って、とっても活気あります。人々の目が輝いている。話し声も元気。パワーが違いますね。
大連の駅についたとき、これまた降りるのが大変だった。やっぱりね。座席の対面に、英語を話せる女子大生がいた。彼女が通訳で車内の交流を手伝ってくれた。彼女に頼んで、大連の駅で、列車を降りて、駅の外に出るのを手伝ってもらった。階段がいっぱいあるので、周りの中国人に一緒に手助けをお願いしてもらうのだ。
人が異常に多い分、誰も他人を気にしない、とはいえ人間は多いので、親切な人はどこかにいる。駅は階段だらけであったが、彼女のおかげで無事に下車。記念撮影。かわいいっす! 中国料理 瀋陽には、朝鮮族の人が多く(最近は脱北者かな?) 朝鮮料理の店が多い。とりわけ冷麺の看板が目立つ。路地裏の店で入って試食。日本で食べる朝鮮冷麺と似ているが、安い店だけあって出汁は化学調味料の味。唐辛子もパウダーだった。麺は歯ごたえがあって美味しい。瀋陽のファーストフードです。
東北地方を訪問した最大の目的は、餃子を食べること! 大学の指導教官の奥さんが瀋陽出身の中国人なので、オススメの店を教えてもらった。超有名店の「老辺餃子館」 いろんな種類の餃子が食べれます。もちろん最高の味。一緒に出される甘い薬草茶が美味しかった。餃子屋の定番茶のようです。
こちらは瀋陽駅前の食堂。中国語がわからないので注文するのに大変。それもメニューが100以上もあって多いから。適当に頼んだ。湯葉とピーマン、豚バラのオイスターソース炒め、ライス。お腹いっぱい。面白かったのが、客が飲料や食料を持ち込んで一緒に食べていること。それも堂々と。飲料持込もビックリだが、食料(パンとかお菓子)を持ち込み、食べている。さすが食の国!?
大連へ移動。ロシア占領地当時の建物があります。
街中のきれいな安食堂でも、きっちり作ってくれます。量が多いけど、美味しいので食べ過ぎてしまう。焼き飯、魚の煮付け、豆腐と野菜の鍋、味が少し大味だけど栄養たっぷり。
大連は、テレビ番組「世界うるるん滞在記」で、赤井英和が餃子修行をした店がある。その店「群英楼」を探したが、どうしても見つからなかったので、適当においしそうな店に入ってみる。これが大正解! 値段も高くないし、サービスで麻婆杏仁豆腐もついてくるし、これまた食べすぎ。
大連の中央部。常に満席のお店があった。包子(パオズ)が有名。一人前の包子を注文。肉汁がおいしすぎる。さすが本場の味。蒸しかたも完璧でホカホカ。ピータンと青菜炒めは塩辛かった。東北地方は味付けが濃いのが特徴。どこも北国はそうですね。皆が、スープを頼んでいるので私も注文。とうもろこしをつぶしたものだった。 お店は、天津が本店の「狗不理」というチェーンであることが判明。やっぱり超有名なんすね。
瀋陽の方がずっと数が多いが、ウイグル族や回族(イスラム教徒)も大連にたくさんいた。彼らが、シシカバブ(羊)の露店をやっている。トルコなどの味付けとは違うが、とっても美味しい。日本の焼き鳥みたいに小さく、香辛料がふんだんにかけられている。山椒、クミン、唐辛子、塩、胡椒、カレー粉、とにかくスパイシー。炭火で焼きたてだから最高です。星空のもと、仲間達と一緒にビールを飲む楽しそうな人達で賑わっています。
最後の食事。大連のビジネス街のきれいな食堂にて。取り放題で、量り売り。豚足の煮込み、牛の腸とシシトウの炒め、スープ。 選ぶのに失敗した。あまり美味しくなかった。
さすが中国。いろんな食べ物があります。どこにいっても安くて美味しくて、食べ物に困ることはないので幸せです。モグモグ。 2017年 大連 障害者100人 旅行 13年後、マレーシアの車いす友人から、中国の大連で障害者ツアーがあるから参加しようと誘われた。 車いす60台以上が一同に泊まれる宿泊施設なんてあるのだろうか? と思っていたら、2017年5月に、中国で最大の障害者リハビリ施設、大連障害者リハビリ健康センターが完成していた。そこに全員が宿泊。移動はノンステップバス3台+ミニバス2台+乗用車など。 まず、宿泊先となった、大連障害者リハビリセンターを紹介します。大連と旅順の間に立地しており、大連の中心部からは車で1時間ぐらいかかります。周りは田んぼ。 部屋数500。6つの棟、大きな体育館、食堂、中庭、色んな設備が整う。建物は完成したけど、運用はこれからという感じで、住んでいる利用者はまだいなかった。 中庭に、バス2台と自動車1台が展示。乗降の練習リハビリでもするんでしょうか? 冬は寒い大連。全ての建物は2階部分にある渡り廊下で繋がっています。 メインの建物。1階が食堂。2階が宿泊施設など。3階が精神知的障害などのセンター。4階が脊髄損傷の生活支援の場かな。 2階の談話スペース。ミニコンビニ、カフェ、図書コーナー、パソコン室があります。おしゃれな空間です。 外に出なくても施設を移動できる2階部分の渡り廊下。暖房設備もバッチリ。 5泊させてもらった部屋。充分に快適です。何か特別に、車いす対応というのは感じません。 バスルームは、もちろんバリアフリー。日本とは違う世界標準のデザイン。トイレとシャワーが同じ。シャワー椅子での対応。病院でないから、緊急ボタンは必要ないと思う。 外の散歩スペース。坂道もあったりして、車いす操作の練習もできるみたい。 カラオケルームもありました。外に何もないから、毎晩カラオケ大会。私も場を盛り上げるため、中国で有名な日本の歌、北国の春と、昴を、歌いました。私の親世代の歌ですけど。中国の国民的スポーツ卓球台は見つかりませんでした。それは残念。 施設の食堂。ビュッフェ形式。流石に大きいです。 働く人も親切です。取り分けてくれたりします。 朝食。 ちょっと食べ過ぎの例。 蒸し饅頭がパン代わり。 昼食の例。種類が多いのは、利用者が私達だけの団体だけなので、特別なのかもしれない。 夕食。必ず湯(タン)がついてきます。汁物。野菜は豊富です。 最終日の夕食。ご馳走です。 湯は、大連名物の餃子。ミニアワビ、イカ、貝類、魚と、海に面した大連らしい魚介類中心のメニューです。 2日目の午前、ローカルアイドルのショーや、メンバーの歌や踊り、芸などを見る。2人のアイドルには、タトゥーがしっかり。誰も気にしていない。タトゥーに対して敏感なのは日本だけかも。 ニューハーフ? おかま? 歌謡ショー。 いえいえ、女性と男性の二つの声で歌う人です。性的マイノリティではないかもしれないけど、多様な人が受け入れられるようになったのは素晴らしいこと。 100台もの車いすユーザーが、同時に移動する。大変です。座席に移動できる人は移乗したりして、ノンステップバスに詰め込み。なんでも有りです。
中国のビーチ。ライオンズクラブのボランティアさんがたくさん来てくれたので、車いすを押してもらって、車いすのまま海に入る人も結構いました。私も水着になって泳ぎました! ビーチに一応、車いす対応トイレがありました。扉が
別のビーチへ。中国では、泳ぐ人は基本いない。浮き輪で浮く人もいるが、多くはない。水浴びを楽しむ感じです。浜辺で食ったり飲んだり、だべったりして過ごします。 悪趣味な欧風高級ホテルが後ろにあります。お金あります 内陸部の人なのか、ただ海を見るために観光に来ている団体客も多くいました。日本人は泳げる人が多いけど、それは世界では稀なことです。人が多く見えるけど、そこまで密集度はなし。 大連中心部にもビーチ。気軽に海遊び。 子どもの遊びに、ショベルカーとは、土建国家ですなあ。 水族館、ビーチ、ケーブルカーなどがある、海辺の公園へ。180元(3000円)と入場料が安いわけではないが、たくさんの人で賑わう。基本的に中国では観光施設には、障害者は無料。日本人と中国人は外見が似ているので、中国の障害者手帳の提示がなければ無料になるでしょう。 バリアフリーは、テーマパークでも普及しています。スロープがあり、展示物に入れてうれしい。
車いすトイレもありました。きちんと配布のパンフレットにも、車いすトイレの位置表示があって、情報開示もばっちり。 ホテルでランチ。10名で円卓を囲みます。賑やかで楽しいです。 海岸部の整備された星海公園。観光地それなりに、バリアフリーが考えられています。このスロープも、手すりなし、急傾斜で危ないけれど、無いよりは良いです。
開発の進む東港地区。 最終日は、観光バリアフリーのフォーラム。私もスピーカーの一人として、15分発表しました。ついに中国にも、バリアフリー化の流れがきたようです。これからの変化に期待です! 最後に、イベントのスポンサーでもある上海の車いすメーカー WISKING のプロモーションビデオが素晴らしかったので、映像をもらってきました。中国にもアクティブな車いすユーザーが現れ、急速なバリアフリー促進の流れが見られます。中国新幹線の様子は必見です(1:55-2:15, 4:22-4:44)。 最近完成した新幹線駅は全駅エレベーター完備、ネットで座席予約(日本よりずっと便利)、いわゆる専用席はなく、幅広ドアと車いすトイレがある車両のラゲッジスペースに車いすを置くとのこと。障害者割引は無し。障害者は一等席の待合室が使えるとのこと。車いす一人で新幹線に乗って大連に来ている人もたくさんいました。新幹線ができて車いすの行動範囲が劇的に変わったようです。
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