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ヨォロッパ一周大冒険(9)

1994/07 - 09

ピレネーを超えれば / スペイン


アントニオ・ガウディ

スペインに来た目的は、バルセロナでガウディを見たかったことに尽きる。曲線をうまく使った独特のデザイン。色彩豊かな装飾。それを生で感じたかった。バルセロナの街には、芸術が溢れている。ガウディの建築物は、もちろんのこと、ミロの彫刻など、いたるところに楽しいものがある。

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ガウディが設計したグエル公園にも行きました。すごく大きな公園で、いたるところにガウディの息吹が感じられます。裏の山にも登ってみると、頂上からはバルセロナの町並みがきれいに見えました。グエル公園の中にいると、異次元の宇宙にいるみたいで不思議な感じがします。この近くに住んで、毎日曜日の朝、散歩したいなと思いました。

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ミロ美術館

バルセロナには、素敵な美術館がたくさんあります。見逃せないのは、ピカソ美術館ですが(ピカソが、あの変な絵を書くようになった過程がわかる)。ミロ美術館も、なかなか楽しいです。

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ミロ美術館は、バルセロナオリンピックの行われたモンジュイックの丘に建っており、眺めもいいし、ミロのかわいい作品が心を和ませてくれます。オブジェが特にかわいいんです。

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ダリの生誕地

車を借りてたので、バルセロナの北、ダリ美術館のあるフィゲラスを訪れた後、そこから東へダリの生誕地であるカダケスまで車を走らした。潅木が並ぶ地中海らしい夏の乾燥した大地が続く。一歩間違えれば、崖の下という狭い道を緊張しながら運転した。スリルがありました。ダリの生まれた家の上には、白い卵が乗ってます(写真中央)。 ここまで運転すると疲れ果ててしまいました。

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マドリッド

マドリッドの街でも、たくさん美術館に行きました。闘牛にも行きました。ピカソのゲルニカは、学校の教科書で見た記憶では、な~んだ、と思ってましたが実際に見ると、ビックリ!!! めちゃくちゃ大きい作品で、鬼気迫る迫力があります。戦争の恐ろしさが本当に伝わってきます。

また、プラド美術館でも、ゴヤの「着衣のマハ」「裸のマハ」にも感動しました。「一枚だけ、世界中のどんな絵でもあげる?」と言われたら、「このマハを対で」と答えます。

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スペイン・マドリッドの公園で、なぜか日本人2人と知り合い、3人でマドリッド観光をする。いずれも私と同じ単独旅行者で気が合った。一緒に闘牛を見に行くことにする。

座席は、お金を節約して、ソル(日向側の席)にした。なぜなら、ソンブラ(日陰側の席)の方が高いのだ。でも、これは失敗だった。マタドールも暑いのが嫌いなのか、ソンブラ(日陰側)ばかりで闘いを繰り広げる。もし見るなら、お金をだして、ソンブラ日陰側)にしましょう!通路に面したところが、車いす席。見やすかったです。席に行くまでも、長いスロープがついていて、席のあるところまで登れます。実に簡単に、車イスでも見学できました。

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第一場。闘牛士が、カポーテ(ピンクのマント)で、軽く牛をあしらい癖を見極める。そして、馬に乗ったピカドール(槍師)が現れ、牛を槍で突く。マタドールと牛の対決を盛り上げるために、牛の肩甲骨のあたりの筋肉を切って、頭を下げさせるのだ。   

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第二場。次に、バンデリジェーロが現れる。3人が、2本ずつ計6本の銛を牛の肩に打ち込むのだ。これも牛のスピードを鈍らせ、肩の筋肉を疲労させて、最後の儀式の演出をする。個人的には、これが最も華麗で、危険だと思う。この役目は、若手の闘牛士が行うことが多いんじゃないでしょうか。

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第三場。トドメを指す、真打のマタドールの登場。どのように、牛にトドメを指すかが注目です。その華麗さが評価されます。マタドールは、牛が疲れ切って、牛の頭が自分の目の前で下がり、牛が降参したとき、長い剣を取り出し、その剣を牛の肩口から心臓めがけてすべりこませ、最後のトドメとなります。

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退場殺された雄牛は、騾馬に引っ張られ、鈴の音と共に退場です。散々闘い、痛めつけられて、やがて死んでいく雄牛の姿は壮絶です。伝統芸能を見たという感想です。

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余談ですが、スペインの夜は遅いです。夕飯を食べ始めるのは、夜の8時くらいからじゃないでしょうか。夜の10時とかでも平気で夕飯が始まります。昼食も2時とか遅めであります。だから、真夜中でも街中に人が溢れています。私も現地で知り合った日本人2名と一緒に映画(夜9時にしか始まらない)を見たりもしました。映画見終わった後の方が、通りは賑やかでした。

おそらく、スペインは、子午線からだいぶ西に位置するので、日の入りが遅いため、人々の生活スタイルが時計の時刻より遅めになるのでしょう。日本でも北海道と九州で、日の入りの時間が随分違います。旅立つ日の朝、7時30分にタクシーを拾って空港に行こうとしましたが、街中には、人がまばらで、タクシーも拾いにくく、なんて朝が遅いんだと思いました。夜長くて、朝遅いスペインです。

スペインはヨォロッパの洗練された香りはあまり感じず、素朴で煩雑な印象。長い間イスラムに征服された歴史も文化に色濃く影響しているのでしょう。7週間の欧州冒険旅行も、スペインで終了。車いすでも世界旅ができた!と自信をつけて帰国しました。


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