アルプスドライブ (10)
2008/07
ブラチスラバ / スロバキア
88カ国目 スロバキア。正直なところ、あまり見所のない国です。訪問国稼ぎのため、1泊だけ首都ブラチスラバに立ち寄ることにしました。プラハから電車でブラチスラバへ。土曜日のためか帰省する人が多いようで、電車は満席でした。
欧州の駅には改札がありません。駅員がいないことも多く、プラハでも、ブラチスラバでも、他の乗客に車いすを担いでもらいました。到着のブラチスラバ駅で、駅の外に出るのに段差のない順路はないか駅員に尋ねたら、無視されました。ホームの端がスロープになっており、線路をまたげるようになっていたので問題はなかったのですが、困っているのに助けてくれないとは、うーん。 駅で昼食。売店で買った「ヒレカツ・バーガー」。顔の大きさほどあるカツです。とてもじゃないけど全部は食べれませんでした。 旧市街を散策。さして特別なことはありません。こじんまりとした欧州の古い町並みです。自動車は走ってないので、歩いてゆっくり楽しめます。
夕方は、サッカーの試合を見に行くことにしました。インターネットで調べられる便利な世の中。スロバキアで一番強い「スラバン・スロバキア」の、ホーム開幕戦でした。隣国チェコは、とてもサッカーが強いですが、スロバキアはいまいち。アイスホッケーの方が、サッカーに比べてずっと強く、人気も高いようです。
スラバンは、欧州の一流サッカークラブに見られるように、総合スポーツクラブです。テニスクラブが有名で、世界的な選手を創出しています。テニスの国際大会の会場ともなる体育館では、女子ハンドボールの国際大会が開かれてました。無料なので、勝手に入って見学して、サッカーの試合までの暇つぶしをしました。 スタジアムに戻って、ファンショップを撮影。グッズが売っています。隣の売店では、ビールが、300cc = 20クローナ(120円)、500cc = 25クローナ(150円)と、安い。ビールの国ですから、味もバッチリです。
サッカースタジアムは傾斜が緩く、見やすいとは言えません。とはいえ、3万人は収容しそう。車いす席はないため、階段のないメインスタンドの中央付近で観戦しました。入場券を買って入ろうとしたのですが、警備員が中に入れと、なぜか無料での入場となりました。いずれにせよチケットは高くないと思います。客は少ないのですが、入場警備は厳しかったです。 ホームのサポーターが、バックスタンド中央部に陣取るのが面白かったです。アウェイのサポーターは5名ぐらいだけで、寂しくゴール裏にいました。選手のテクニックはありましたが、戦術はなく単調でした。 0-0 引き分けだったのも、つまらない理由。私の応援するガンバ大阪の方がレベルが高いと感じました。J1の中位チームのレベルぐらいかな。
旧市街から北東へ4キロぐらいのところにスタジアムはありました。帰りも、1時間以上かけて、ゆっくり歩いて帰りました。 スロバキアの印象 バリアフリーは限りなく無いに等しかったです。歩道のカーブカット(段差解消)は、少なく、道路は凸凹でした。ノンステップバス、段差のないロータリーバスは、ゼロではないですが希少。実感として3%ぐらい。低床トラムも走っておらず、古いトラムだけでした。スロープの設置はちらほらあります。アクセシブルなトイレ(車いす利用可能な大きいトイレ)は見ていません。配慮はほとんどなし。サッカー場、テニス場にも、車いす席はありませんでした。バリアフリーの概念がなく、障害者は労働力にならないという古い共産主義の名残があります。 隣国のチェコは、バリアフリーの意識があり、整備が進んでいます。15年前まで同じ国だっとは想像できません。チェコより、ユーゴに近いと感じました。ポーランドやルーマニアなど他の国と比べても、かなり遅れていると思いました。 チェコとの共通点は、ビールとアイスホッケーぐらい。分離して発展から完全に取り残された感じがします。分離したメリットは何かあったのでしょうか。チェコとの差が際立ち、コンプレックスだけが出来たような。 ウィーン空港へ ウィーン空港は、ウィーンとブラチスラバの間、4分の1ぐらいのところにあります。ブラチスラバからも、ウィーンに行くバスが1時間に1本は出ており、途中に空港へも寄っていきます。1時間弱で着くので、とても近いです。時間もお金も節約できます。210コルナ=7ユーロでした。 驚いたことに、車いす1台が中央部のリフトを使って乗れる新型リムジンバスでした。国際バスなため、バリアフリーを意識しているのでしょうか。しかし、壊れているため利用できず。よって、床を這って乗降しました。清潔で、高くなく、真っ直ぐの階段だったので乗りやすかったです。 もうスロバキア入国にビザは必要なく、国境も素通りです。車窓は面白いです。オーストリアに入ると、急に家がきれいになります。道路にゴミはなし。庭や道に花がいっぱいです。目に見えてはっきりと違いが意識できるため、やっぱり国境ってあるんだなあと実感できます。 |