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アルプスドライブ (5)

2008/07

ツエルマット / スイス


ザース・フェー

旅のメインは、スイスのマッターホルン。麓の町ツェルマットを目指す。Yの字に、深い谷があるのだが、ツェルマットと逆のYの先に、サース・フェーという町がある。標高1800m 4000m峰に囲まれたスキーリゾート。ツエルマットに行くのに時間があったため、立ち寄った。

町の中は自動車は入れない。ホテルなどの小さい電気自動車だけが走れる。町の入口にある大きな立体駐車場に自動車を止めなければなりません。環境保護、観光にとってもいいアイデアですね。

自動車を止めて町へ。ロープウェー乗場を目指します。山なので坂道です。

 

ロープウェーは乗場もゴンドラも段差ゼロ。完全バリアフリー。車いすでも簡単に乗降ができました。嬉しい! お金持ちになって、冬に来てスキーがしたいなあ。

最初は景色が寄ったのですが、終点に近くなると雲がかかり、一気に天候が崩れました。いきなりの嵐に。ケーブルカーを乗り換えることもできず、終点駅の外に出るのも禁止に。展望台も封鎖。氷河を眺めたり、雪山を眺めることはできませんでした。おまけに帰りは、ケーブルカーが途中ストップ。宙に揺られて5分間の停止。山の天気は恐ろしいものです。

高いお金を出してケーブルカーに乗ったのに、山が見れなかったため、別ポイントへ移動。サースフェーの町のさらに奥にあるダム湖へと車を走らせました。どんどんと標高も上がってきます。

駐車場から坂を上って、ダム湖へ。標高が高いため空気が薄くてしんどいです。吹きさらしのため、風が非常に強く、車いすのまま倒されそうになります。また、とても寒い!ダムの向こうの山を越えるとイタリア領になります。

※ザースフェーは、2010年南アフリカワールドカップ サッカー日本代表のキャンプ地になりました。
街に自動車がないため、静かで素晴らしい場所だと思います。


ツェルマット

ツェルマットも、町全体が自動車通行禁止。小さい電気自動車のみが走っています。5キロ手前にあるテッシュに自動車は止めなければなりません。これまた巨大な立体駐車場。駐車場に直結された駅から、電車に乗ってツェルマットに行のです。本数も多いピストン輸送。

電車は完全バリアフリーでした。欧州では珍しく段差ゼロ。ホームとの隙間に、電車から渡し板が出てくる構造には驚きました。すごいです。冬には、大勢のスキー客もいるし、夏でも観光客のスーツケースなどあるため、スペースも広いです。

 

10分弱であっという間に到着。駅を降りたら町の中心というのが嬉しい。駅には、ホテルの案内版。たくさんの宿があります。車いすマークもあるのが嬉しいです。何を意味するのかわかりませんが、段差がないのか、対応の部屋が一つはあるのかもしれません。ツェルマットの宿泊代は高いため、私達は手前のテッシュにあるホテルに泊まりました。これは大正解。 

ツエルマットは、どこでも徒歩圏内。自動車も走っていない、よって大きな道路もありません。まさに理想的な観光地ですが、問題が一つ。非常に俗っぽいのが残念。世界中から観光客が集まり過ぎている。山のことを何もしらない格好をした人も、ちらほら。

 

山々と氷河を眺めるゴルナーグラート展望台を目指します。登山列車は、道路を挟んだ向かい側。駅も列車もバリアフリー。

 

写真は、オレンジの新型車両です。ホームと列車に段差はありません。しかし、古い赤い車両には、電車内に階段があります。そのときは手動リフトを使います。駅員さんが、ハンドルをぐるぐる回して乗降してくれます。

 

山の天気は、気ままです。マッターホルンの頂は一瞬だけ見えました。救助犬セントバーナードの後ろにあるのですが。展望台の上まで坂道を押してもらって、雄大なアルプスを眺めます。

 

初めて見る氷河。写真ではわかりにくいですが、何キロもあります。壮大です。

登山列車は、往復76フラン(8500円)もするため、乗ってくるのは日本人団体観光客ばかりでした。欧州の人は、のんびり長期滞在をして、天候のいいときにトレッキングをするのですが、高い列車には、乗っても片道だけ。団体ツアーでスケジュールが詰まった日本人は、慌しく列車に乗っていきます。遠くから来ているので仕方のないことですが。朝一番の電車に乗ってきたので、団体観光客も少なかったので良かったですが、次の電車からは一杯。展望台には観測所とホテルがあるのですが、車いす対応トイレもありました。

流石に、車いすでトレッキングは無理なため、私は単純往復。山歩き大好きな他3名は、徒歩で2区間歩いて下山。3時間後に、下の駅で待ち合わせです。

 

車いすでも、登山列車は乗ることが出来たので嬉しかったです。しかも車いすは無料でした。終点では、初めて見る氷河に興奮。しかし、天候が悪く、マッターホルンの全景は見れませんでした。おそらく冬の方が空気も澄んで綺麗でしょう。いつか裕福になったとき、スキーをしたい。森林限界の上なので全部がゲレンデ。マッターホルンや氷河を眺めながら、自由に滑る。夢がまた一つ増えました。 

 

登山電車の乗場では、展望台付近の天候がライブカメラで見ることができます。降りてきたときは大雨になっており、電車賃が12フラン値引きに。天候悪いと料金が安くなるのです。

山の上は天候が悪そうなので、他のケーブルカーには乗らずに、ツェルマットの町を散策。ねずみ返しのある昔の家屋を見学して、昼食のサンドウィッチを食べたら、雨も止んで、天候が良くなってきたので、ホテルのあるテッシュまで歩いて帰ることにしました。

 

車いすの私は道路を。案内している他3名は、トレッキング道があるので、ゆっくり花を眺めながら。約5キロの下り道で、上りは一切ないので快適でした。大型トラックも通るので危ないですが、ゆっくり歩けば大丈夫です。1時間弱で、戻ってきました。トレッキングだと、ゆっくり歩いて2時間半です。電車賃も節約になるので、帰りは歩くのがお薦めです。

多くのホテルは、1泊2食付。夕食はスイス名物、チーズフォンデュでした。少しなら良いですが、こればっかりだと飽きてしまいます。でもスイスに来たのだから、食べないとね。


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