中国南部・タイ旅行(1)
2016/07
福州 / 福建省 中国
4年振りの中国 爆買いが流行語ともなった、中国人の訪日旅行。いつの間にか、関空にたくさんの中国便が就航していた。日本人が知らない地方都市にも、たくさん便がある。その一つ、福建省の福州に行くことにした。 中国は、2~3年に一度マイレージを使って旅行するのが定番だったが、いまや格安航空が就航で安価に。バリアフリーは遅れていて、人々は不親切だが、料理は美味しい。見所も多い。発展する中国を、この目で見たいというのもあって、計8回訪問。車いすでの中国一人旅は、かなり大変なのは現実。やはりというか、トラブル・エピソード満載の旅となった。 関空の荷物検査場。同じ飛行機に乗る中国人女性が、ヴィトンの鞄を床に置き、足で蹴りながら、列を進んでいた。高級鞄もただのモノなのか。乗客のほぼ全員が、白い恋人、東京バナナの土産袋を両手に抱えている。中国人に関空は支えられている。景気がいいなあ。お金あるなあと感心する。 中国のLCC春秋航空。着陸直前に、美人の乗務員による体操が始まった。多くの乗客が従う。腕や肩、首や顔を動かして、リラックスする。気圧が変わるので耳抜きにもなるし、エコノミー症候群の予防にもなる。とても良いこと。 福州は、最近郊外に巨大な空港ができた。バリアフリーも配慮。車いすトイレもあった。トイレにはテレビが設置。成金主義を見せつけられる気分。
一般便房の中に、一つ大きなゆったりトイレが整備。たぶん中国で最新のデザイン。でもその車いす対応トイレは、正面から乗り移る形。車いすが横付けされないとダメなので、イマイチ。でもまあ、日本でもバリアフリー導入期によく見られた。中国も順を追って、段々とバリアフリーが進むでしょう。驚いたのは、便座のシートが入れ替わること。成金主義。このトイレはとても綺麗でした。
飛行機もLCCなので食事はでなかったので、お腹ぺこぺこ。福州空港で昼食。ファストフードとはいえ、空港の中だから値段は高い。市内の倍以上。600円もするラーメンを食べる。郊外にある空港は、周りに何もないから、店は繁盛していた。
タクシーで市内の手前にある新幹線の南駅へ。市内から遠い空港なので、タクシー代は、150元。新幹線駅の車寄せは、2階にしかなく。バス乗場があるのは1階。エレベーターが駅構内にあるが、乗車券がないと駅に入れない。説明しながら苦労して駅構内へ。 新幹線の開通と共に、素晴らしいバスターミナルが作られていた。地下鉄や電車は通っていないので、バスが交通手段となるが、乗場が連結。シームレスな交通計画。ただし、車いす利用者や高齢者などに配慮したバリアフリーはダメであった。 幾つものバスがひっきりなしに来る。インターネットで路線図を調べていたので、その主要路線に乗る。主要路線なので、ノンステップバスだと期待したら、2つのステップ。1台目は運転手が乗車拒否。周りの乗客も私を無視。言葉通じないので大変。次のバスは、最前列に位置取り。強引に周りの客に担いでもらって乗ることにした。 福州市内中心部で降りるとき、手間取る私を無視して、バスは発進しようとする。大声あげて、近くの若者に声かけ、車いすを担いでもらって、降りる。大変だった。 福州市内には、新しい高層ビル、綺麗なアパートがあちこちに建設。高速道路もたくさん。地下鉄も完成直前だった。一応バリアフリーらしく、エレベーターもあった。北京や上海のように、施錠され、簡単に使えないだろうけど。 バスを降りて、中国の大きな道路にある自転車レーンを車いすで進みながら、予約していた4つ星ホテルへ。7800円と値段は高くない。ホテルの敷地内にはスポーツクラブやナイトクラブがある。部屋のバスルームのアメニティに、コンドームと男性下着が何種類も販売されていた。露骨だなあ。大連、上海のホテルに泊まったとき、部屋に「マッサージはいかが?」と勧誘電話がかかってきたが、ここでは無し。 ホテルは市内中心部にあるので、周囲にはたくさんの飲食店があったが、入口に段差のある店ばかり。ようやく見つけた、客家(はっか)料理の店へ。福建省は、華僑の本場。その客家料理が有名です。
豚の角煮を1つ。トロトロで最高の味。1つから注文できる店の名物。メインには、川魚の鍋料理。丸い唐辛子が幾つも入り辛いが、野菜やキノコも多く、スパイスも利いて美味しい。付け合わせのミニトマトは食べ放題。店内もお洒落。日本でやっても大繁盛しそう。鍋が40元、角煮3元、ご飯5元、ビール5元、合計53元(800円)と値段も手頃。物価的には日本の半分。 鍋をほぼ完食したので、食後の運動で、温泉公園を散策する。夜の公園では、健康体操をするグループが無数。子供たちはローラーブレードで走り廻る。 歌を合唱するグループもいた。バンドもいて、生演奏。パワーポイントで歌詞を映し出す。指揮者の情熱が凄い。平和で自由な風景。
悪いことばかりが報道される中国だが、良いところもある。その一つが、体操だ。朝の公園や広場では、健康体操、太極拳、武道、社交ダンスなどする人をたくさん見かける。誰もが楽しめる。高齢者の憩いの場にもなっている。施設の中に押し込め、建物の中で介護だけする日本と違って、健全である。見習うべきことだと思う。 福州 1日市内観光 市内で一番有名な、西湖公園。健康体操をする人達、社交ダンスをする人達が入り乱れるカオスな場所。社交ダンスをする高齢者達。平日の朝ですが、活気があります。 公園の一部には、スロープが作られたりと、バリアフリーも少し配慮されていました。これで階段の下とか、湖岸とかに近づくことができました。有り難いこと。 高音の中国歌詞で踊るサルサダンス。とても上手な若いカップルで、皆が注目していました。最後には拍手喝采。引き続き、公園内を散歩。 大きな公園を北に抜けると、パンダ動物園がある。その入口に来たら、見事に長い階段。どこかに車で上がる道路があるのだろうが、小山の上なので入ることはあきらめた。残念。 気を取り直して、西湖公園に戻り、最北部にある「福州博物院」へ。正面玄関は階段のみ。ぐるりと裏に周ると、段差のない通用口があったのでそこから入場。入場無料。内部はもちろんエレベーターあり。華僑の歴史がわかる展示内容。見ごたえがありました。 博物院の北にある公衆トイレ。車いす対応がありましたが、施錠されていました。 公園から、少し歩いて、レトロな街並みを再現した、三坊七巷へ。歩行者天国で風情あります。裏道などもたくさんあり。ブティックホテルや、お洒落なカフェも多数あり。 スターバックスも古風。暑くて喉も乾いたので、フラペチーノが飲みたかったのですが、古い建物、入口に大きな敷居があり、車いすでは店内に入れない。。。 典型的な中国の観光地。街並み復興は素晴らしいけど、現代風に段差解消をして欲しいなあっと。 遅めのランチは、清真料理(ムスリムのハラール)の西北涼麺(ジャージャー麺)。福州、厦門と結構な数のイスラム教徒がいて驚きました。福建省など華僑はアラブ商人とビジネスをする過程において、イスラム教徒になった人も多いのでしょう。 ホテルで昼寝して、夕食は、ファストフード店。 炒飯、お肉、魚のすり身スープ。 福州では2泊。旅立ちの朝食。4つ星ホテルなので、朝食ブッフェも充実しているので、腹ごしらえ。いざ、厦門(アモイ)へと移動です。 |