ヨルダン出張&イスラエル(3)
2013/10
テレビに生出演 & ワディ・ラム / ヨルダン
生放送に遅刻 ヨルダンのテレビ番組に生出演することになった。朝のトーク番組。15分間×8組。アラビア語であるが、イブラヒムが通訳する。内容は、観光バリアフリーの必要性と12月のイベント告知。それに日本人とイタリア人がヨルダンの印象を付け加えるもの。
イブラヒムの車(正確には妻の自動車)は諦め、貸切セルビス(ワンボックスの乗合タクシー)に乗り換える。 ところがアンマンへと向かう長い登坂で、セルビスがエンジントラブル。坂道を逆走して、重力を使いながらエンジンをかけて、退避地帯まで移動。同じ日に2台続けて乗った車が故障するとは、なんたる確率。もうテレビ局の出演時間には確実に間に合わない。
退避地帯には、コーヒーの屋台があった。コーヒーを飲んで気を静める。セルビスの運転手は携帯で電話をすると、他の車が部品を持ってきた。それを交換して再出発。 トラブルには慣れている。そして、予定より1時間45分遅れで出演することに。08時00分の出演予定が、09時45分に変更。つまり他の出演者を15分前倒しをして調整。融通が利くのは、ヨルダンの良いところ。
出演15分前に、ヨルダンテレビに到着。セキュリティでパスポートを預けて、スタジオへ。2つのセットが左右にあり、生放送がされている隣で、次の番組の準備。
無事に出演終了。皆で記念撮影。オレンジの女性がパーソナリティでした。
実際の放送です。後半にちらっと私も話をします。
パンク修理と昼食 死海のホテルで、湖畔に下りるときに、暗闇の道で植物のトゲを踏んだのか、車いすのタイヤがパンクした。イブラヒムの車が故障して、セルビスに乗り換えるときも、荒れた路肩にトゲがあたのか、またパンク。修理する時間もなく、車いすのタイヤが両輪ともパンクしたまま、テレビ出演となった。 テレビ出演を終え、紅海の港町アカバへ移動する。その道中にパンク修理。ヨルダンでは、自転車やバイクが全然走っていない。自転車屋さんがないので、自動車のタイヤ屋へ。 でもチューブを外す技術がなく、修理はできなかった。結局、田舎町に自転車屋があり、そこで修理。それでも日本に帰ってきたら、空気が抜けていて、チューブがねじれてタイヤに入っていた。自転車屋さんがない国でのパンク修理は一苦労です。 ランチタイム。高速道路に面した繁盛店。ペースト、野菜、香ばしいパン。どれも美味しかった。
食堂の壁にはテレビがあった。聖地メッカの映像が流れていた。目が釘づけになった。カーヴァ神殿の周りに、2階の車いすや高齢者用の巡礼路が作られていた。 巡礼者へのバリアフリーは、インドの学会でサウジアラビアの担当者から、完全バリアフリーのモノレールや、障害者用の巡礼テントやルート確保の話を聞いていたが、景観まで変えて対応しているとは、驚いた。それだけ必要性があるということ。 日本の神社仏閣。歴史があり景観を変えるのは不可能と、バリアフリーに対応しない施設があるが、このメッカの映像はどうだろう? やる気があれば変わるのです。 ワディ・ラム アカバに行く前に、ワディ・ラムという砂漠にある野営地を訪問。アフリカの大地溝帯の北端が、ヨルダン南部を通っている。その山岳地帯を抜けたところの砂漠に奇岩群。 4000年前の壁画があり、大昔から人が住んでいた。ノアの箱舟は、地震による津波だと、イブラヒムは仮説を説明してくれた。古代都市があった遺跡も多く、地溝帯もあるので地震は納得。シイナ山もすぐそこ。 また、ワディ・ラムの観光開発は、イブラヒムの発見だとも語ってくれた。アカバで生まれ育ったイブラヒム。初代のアカバ観光局長も担当。友人たちと国道から砂漠へリュックを背負ってキャンプに行ったら、奥地に素晴らしい渓谷を発見。遊牧民のベドウィンが住んでいる地域だが、都市住民は立ち入らない場所であった。で、道路を作ったり、宿泊施設を作ったりした。イブラヒム、恐るべし。 ラクダに乗って観光もできます。夕暮れがお勧め。赤に染まる大地。 壁画のある砂砂漠に入る場所に、ホテルがあり。車いすでも泊まれそう。
ここから四輪駆動車に乗り換えて、砂漠の奥地へと行きます。助手席にも座れるが、360度の景色、空気、風を感じたいので、荷台に乗り移って出発!
日も暮れました。砂漠のナイトドライブ。静寂の世界。ワディ・ラム最高です! ペトラ遺跡、歴史都市アンマ、アカバのビーチ。ヨルダンは観光資源が豊富。 30分後、岩に囲まれたキャンプ地に到着。テントに泊まる観光客がたくさん居ます。翌日は、砂丘や岩に上って、日の出を見たり、散策するのは最高でしょう。大自然と一体になれる。 地面は砂。車いすで動くのは大変。押してもらいながら進む。夕食まで、キャンプファイヤーで和む。夜は冷えるのが砂漠の特徴でもあります。 このまま、ワディ・ラムに泊まり、満点の星空や朝日を見たかったのだが、寝るのはアカバ。残念。早朝に死海を出発。トラブル続きで、テレビに出演し、パンクも直し、砂漠をドライブして、ワディ・ラム、アカバ。今までの人生において最も密度の濃い、長い長い一日でした。 |