アルプス スキー旅行(1)
2014/01-02
夢が叶う/ロアーヌ・アルプス
パリで講演 2013年2月。フランスに出張することになった。パリで開催の福祉展示会で講演。日本のユニバーサルデザイン、観光地の事例を紹介した。同席には業界の重鎮である人々。現地で横に並んでから知った(汗)。 下手な英語と発音も、個性的なプレゼンが受け大成功。写真を多用、大きな文字、キーワード紹介。ジョークも受けた。真面目な日本人(とのイメージ)が、くだけた話を交えるのは意外だって。難しい法律や人権の話より、実体験に基づいた例の方が説得力あり。現地の人は、話すのは上手だが、視覚で訴えかけるのは下手。日本語はわりと視覚に訴える言語、漫画カルチャーだから、プレゼンの視覚化は世界に通用する特性かも。 渡仏前、「パリではうんちが落ちてまっせ、気いつけよ」と、友人に言われた。マナーが良い飼い主は、「歩道にうんちを置いたままにせずに、拾い上げて車道に投げ捨てる」らしい。別の友人は、プードルを連れたおばあちゃんが、実際にうんちを投げているのをパリで目撃したと言う。 まさかなと思ったけど、本当だった。日本では考えられないけど、都会の道路に犬のうんちが落ちている。車いすで踏んだら、手がうんちまみれ。他に海外では、ガラス瓶が落ちてたり道路が汚いので、パンクしないように注意する必要もある。 久しぶりに、パリを歩きまくって、道は結構汚いと再認識。うんちも落ちていた。20年前は下水が歩道と車道の間に溢れていて、毎日、車いすをこぐ手が真っ黒になったことを思い出す。 パリは大都会。色んな人種が入り乱れ。ベタな団体観光客から、お洒落な個人旅行者まで、何でもござれ。伝統ある建物や美術品が残る一方、最先端デザインや現代アートもある。
アルプスでスキー 大学を卒業し、就職した広告会社。となりの部署にいた独身の定年近い大先輩が、旅行好きな私に「アルプスのスキー場はええよ」「山頂で国境越えもできる」「標高が高く、木がなくて、どこでも滑り放題」と教えてくれた。その方は、冬は毎年欧州へスキーとオペラ鑑賞に行っていた。優雅だなあと。いつか私も行ってみたいと、夢の一つに加えられた。 偶然か、運命か、10年振りにスキーを再開していた。1本板、両手に小さなスキーを持って滑るチェアスキー。渡仏前に、日本で3回、スキーに行っていた。そんなタイミングでの、冬のフランス出張。運営するNPOに研修生として昨年受け入れたフランス人の実家がアルプス。「スキーに行こう!」と無理を承知で、お願いしたら快諾してくれた。私のためにチェアスキーのレンタルや滑れるスキー場を探してくれた。 パリでの仕事を終え、フランスアルプスへ移動。友人の家族たちと一緒に、ラ・プラーニャという有名なスキーリゾートへ。
障害のある人がスキーを楽しめるように、指導したり、道具を貸したり、介助をしたりするNPOがある。そこで道具を借りて、半日のレッスンを受けて滑る。フランス全土から、欧州から、世界から滑りに来ていた。ゲレンデに隣接する高層ビルから、直接段差なしでゲレンデに出れるのが最大の特徴。 天気は快晴。標高が高いので、森林限界の上にスキー場があり、視界が広いのが特徴。とてつもなく大きく、非圧雪の場所でもどこでも滑られる。初心者から上級者、オフピステまで、何でもござれ。景色の素晴らしさに感動。スキーをしなくても心地良い。
フランスの大きなスキー場は、2つ、3つと山頂でつながっている。日差しがあれば全然寒くないこと、街中は雪がないことが意外だった。スキー場は標高の高い山の上。 テラス席でのフランス料理も最高。この地方の名物料理はグラタンです。 正直なところ、日本と規模が違う。サービスが違う。歴史が違う。格が違う。比較できないレベル。まっ、日本には温泉があるけど、設備投資もされておらず、バブル期の残り香を残したままであることが多い。 ちなみに、スキーの宿は最低1週間からの契約。優雅です。驚いたのは、フランスにはクリスマスとは別に、2月に2週間の冬休みがあること。ちなみに学校は水曜も休み。土曜半ドンのところもあるが、週休3日。夏休みは企業でも1カ月はバカンスの休暇があるし、豊かさの基準が違う。フランスは、たぶん世界で最も労働者の権利が強いところかもしれない。 ゲレンデを結ぶロープウェイから撮影。雪面が美しい。広い。どこでも滑りたい放題です。 40歳の誕生日は、アルプスのスキー場となった。夕食はグルノーブルの友人宅。美味しいグラタン、サラダに、子牛ほほ肉のパスタ、家庭料理を堪能。最後は、絶品チョコのサプライズ誕生日ケーキ。幸せな時間。 そういえば、30歳の誕生日も、コロラドのスキー場だった。米国人達に混ぜてもらい、北米一の高級リゾート「ヴェイル」で滑っていた。豪快な奴らとマイナス15度の屋外でプールにも入ったっけ。そう考えると、私もセレブやなあ~(笑)。宿泊はモーテルだったけど。 ボブスレー体験 ラ・プラーニャで、午前に滑った後、午後はボブスレーをすることになった。1992年アルベールビル冬季五輪で使われたコースが、リゾート内にあるのです。 練習する人たちがいました。ボブスレーは4人乗り。一般体験の場合は、先頭はスタッフが操作。後ろの3人が体験となります。そりは狭いので、体が大きな3人が乗るとキツキツ。カーブではGがかかります。首が痛い。
百聞は一見にしかず。ビデオ撮影したので、そちらをご覧ください。乗るところと、実走です。
コン・ブルー スキー2日目は、欧州最高峰モンブラン、アルプスの稜線を眺めてのスキー。コン・ブルーというスキー場。天候も快晴。日差しがあり温かい。雪もサラサラ。どこまでも続くゲレンデ。10年前の感覚は戻っていないが、ゆっくり滑る。安全第一。
ビデオを撮影してもらいました。10年振りの滑りです。初心者と中級者の間ぐらいかな。ゆっくり慎重に滑ってます。 欧州最高峰モンブランをバックに記念撮影。 フランスのスキー場では、障害のある人への設備やサービスも見学。重度障害の人でも楽しめる道具やシステムが充実しているのに感動。素晴らしすぎる。道具がレンタルできて、指導員がついてレッスン(介助)をしてくれます。ちなみに、夏のプログラムもあります。ダウンヒルのマウンテンバイク、パラセーリング、サイクリングなど。
友人メリーも私がどれだけ滑れるのか知らなかったし、スキー場のバリアフリー状況もわからなかったので、今回は簡単な体験のみ。コン・ブルーも午前中に滑って終わり。ランチはゆっくりゲレンデで日光浴をしながら。牛肉のタルタル(生)をいただく。
午後からの「ハンディ・スキー」のプログラム。地域の老人ホームが、デイサービスでゲレンデに来ているのには、たまげましたた。レカロの快適なシートに座って、後ろでインストラクターが操作しながら滑走するのです。刺激的! どんな重度障害があっても、座位さえ安定すれば、スキーを楽します。大自然の雪山。風を受けて、雪の音を聞いて、滑走すれば、本当最高です。まさに天国のような場所。 私とメリーの体験。ビデオ撮影したので、そちらをご覧ください。リフトにも簡単に乗れます!
リヨンの食堂 スキー場への基点となる飛行場はリヨン(あるいはスイスのジュネーブ)。フランス第3の都市リヨンは、食の都といわれ、有名レストランもずらり。友人に「リヨンで飯が食いたい」とリクエスト。パリから、アルプスのスキーに行く途中に立ち寄ってもらった。 200年以上続く地元民が集まる路地裏の店「Chez Paul」にてランチ。詰め詰めの店内は熱気で溢れています。 19.5ユーロのランチしかメニューがない! 1つしかないメニューは私の好みです。ところが、英語版メニューを持ってきてもらったら、書かれた値段は26ユーロ。ボッタくり!と思いきや、英語版は食前酒とワインが付いていました(笑)。 最初に、ラード(豚の脂)を揚げたものが出てきました。大阪でいう「油かす」。前菜は7種。ハムや豆、野菜。ラーメン鉢にどかんと盛られ、食べ放題、取り放題。他の客とも共有。豪快です。 メインの肉料理は選んで注文しますが、ほとんどがモツ料理。フィレミニオンなど存在しません。ハチノス(牛の第二胃)のステーキ、ホルモンを詰めたソーセージなど。庶民の味。スタミナがつくわこれ。脂肪も。 デザートも、プリンは40センチの大皿にドカン! もちろん取り放題。プラムのワイン漬けもラーメン鉢にドカン! クリームチーズもお茶碗にてんこ盛り。こんなに食べれまへん。大食い選手権に出場する人を連れてきたい気分。 食後の運動に、リヨンの旧市街を散歩。運動しないと流石にまずい。食べ過ぎ。日本アニメ大好きなフリフリ、カワイイ、コスプレ仏娘を発見したので、写真を撮ってもらいました。
ホームパーティ フランス滞在の最終日は、友人メリーのお母さんの家で。お父さんは幼少期に交通事故で亡くしており、母親一人で育てあげてきました。この家は、ボーイフレンドと別れるときにもらったらしいとか。 お料理が上手です。きれいな家です。家庭料理をいただけるのは、とても幸せ。 前菜はエスカルゴ。味はフニャフニャなので、ソースを楽しみます。バターとニンニク。パンにつけて食べます。フランス人の家庭にエスカルゴ皿があるのは、大阪人の家にたこ焼き器があるようなものかな? メインは、グラタンとチキン。 デザートのチーズもたくさん。苺で締めておしまい。 お世話になりました!
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