南インド(3)
2008/01
海で沐浴 / ラムシュワラーム(ラメーシュワラム)
ローカル列車 マドゥライから、海に沐浴する聖地ラムシュワラームまで、夜行のローカル列車。26ルピー(80円)なり。インドの鉄道は車いすにとても優しい。マドゥライ駅でも、設備など書かれた看板があった。トイレ(どこにあるか不明)、水飲み場(低いのがある)、ランプ(スロープのこと)、券売所(低いカウンターがある)、貸し出し用車いす、とある。親切ですね。 この写真は、ラムシュワラーム駅のスロープ。田舎駅だが、しっかりバリアフリーされているのです。鉄道だけは本当にバリアフリー。他は??? ラムシュワラーム到着は、夜明け前。ほとんど全ての乗客は待合室で寝る。夜明けと共に海で沐浴しに行くのだ。私も真似をして、空いているスペースに転がった。2時間ぐらい寝て、夜明け前に出発。 駅を出ると、真っ暗。地図を持っていないし、どの方向にいけば寺院のある沐浴海岸に行くのか、わからない。多くの人はバスか、リキシャに乗るが、歩きもってホテルを探したかった。 私の方向感覚は非常に優れていた。駅は中心部から2キロぐらい離れていたが、道路の整備状況、住宅や商店の雰囲気、それらを総合的に判断して、うまい具合に町の中心部にいくことができた。日が昇ってからは、寺院に集まる観光バスや自動車、ホテルもみかけたので、海岸は容易に発見。
夜明けの海岸。ベナレスではガンジス川だが、ラムシュワラームではインド洋。タミル人の聖地。海にむかって、巡礼者がはしゃぎながら波に打たれたり、お祈りをしたりしている。 車いすの変な人は、注目されます。一緒に写真をとって欲しいといわれました。嬉しいことです。巡礼服を着ていない右側の若者達は、ハイデラバード出身。ムスリムの人達で、私のように異教徒の観光客でした。違う地方からも、やはり観光で来るようです。 海と寺院は、すぐ近く。海で沐浴した後は、寺の中でお祈り、巡回をするらしい。シャワーもあったり、お香が焚かれていたり、神秘的です。聖地なり。 ただし寺院には段差があり、車いすの私は奥まで入れませんでした。だから写真で使われる、インドで一番長い回廊も見ることは出来ず。私が信者で、黒い巡礼服をまとい、祈りたいと願えば、まわりがなんぼでも助けてくれるでしょうが、無理してまで、中を見たい、お祈りがしたいとは思いませんでした。 ホテルがない 夜明け頃、駅から海まで、町の端から端まで歩いたが、車いすで泊まれそうな宿はなかった。どれも段差があったり、下が食堂で、上が宿とか、階段が多かったりと、困った。困った。夜行列車で来たので、昼間はホテルで休んで、夜行バスか何かで、次の都市に移動したかった。 仕方ないので、海での沐浴を見学した後、バススタンドへ移動した。マドゥライへのローカルバスは、15分毎と頻繁に走っていたが、インド半島の先端カーニャクマーリへはバスが少なかった。一日に3本とのこと。出発は14時のため、5時間ほど待たなければならなかった。 どこか休憩するところはないかと、ぶらぶらしていると、あるおじさんがホテルに私を連れていった。部屋にゴザがあるだけでベッドはなし、扇風機もなし、外に水桶があり、身体を洗うことができる。
50ルピーぐらいかなと思っていたら、200ルピー(600円)と言われ、これじゃ寝ないと外に出ようとすると、ホテルの人と揉めた。喧嘩になった。殴り合いはしなかったが、本気で警察に通報しようかと思った。一旦部屋に入ったのだから、200ルピーを払えと主張する。ビタ一文払う気はなかったが、鬼気迫っていたので、結局20ルピーを支払った。ひょっとして紹介料を支払ったかもしれないから。とにかく、ムカついて気分が悪い。 バスの出発まで時間がある。待合室はない。静かなところで横になるが蝿が多くて、寝れるものじゃなし。暇なので、散髪屋で髭を剃って気分転換。10ルピー(30円)なり。父親の手伝いをする少年が清かった。ホテルで揉めた一件も、髭を剃ることで、心機一転することができた。 ラムシュワラームから、カーニャクマーリまで、ローカルバスは、途中乗車下車を繰り返す。舗装されていない状態の悪い道も通るから時間はかかる。9時間かかった。距離にして、300キロ弱であるが、値段は95ルピー(300円)なり。 インドの物価、恐るべしです。
旅行中の交通事故が怖い |