コーカサス地方 (3)
2014/07
バクー / アゼルバイジャン
お金持ち トビリシから夜行列車で、バクーへ到着。国境を超えると、キリスト教から、イスラムへと変化。駅前のケンタッキーが宮殿みたいな外観で度胆を抜かれた。金持ち国だ! 恐るべしカスピ海油田。 市内を走る自動車。日本より高級車が多い。ロンドンタクシーが大量に走っているのも驚いた。ドアからバタンとスロープが出て、車いすのまま乗れるタクシー。東京も五輪を控え導入を進めると報道があったばかり。先を越されている。
夕食は、メインストリートのニザミ通りへ。オープンテラスのあるレストランで食事。
通りの豪華さは、産油国のショッピングモールみたい。こちらは気候が良いので屋外。治安も良く、涼しい夏の夜に、皆さん散歩したり、カフェでお茶。
噴水も無駄に豪華です。グルジア、アルメニアとは違う。街の綺麗さ。近代的な建物。石油や天然ガスの恩恵か。
ハイダルアリエフ芸術センター バブリーな建物でいえば、大統領の名を冠した芸術センターも凄かった。イスラムの街並みに突如出現する白い曲線の建物。宇宙船が着陸したような印象。ブラジルの巨匠オスカー・ニーマイヤーの建築とも似ている。 下の道路からは、エスカレーターと美しい花壇。無駄な贅沢。芝生もきれいに手入れされていた。世界各国の国旗をキャンディー飴のようにしたオブジェが並ぶ。日本の前で記念撮影。
この施設の建築家はザハ・ハディド女史。東京五輪、新国立競技場コンペで採用された人である(後に中止)。バクーでの試みは、私には最高に刺激的だった。スペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館(フランク・ゲーリー設計)を彷彿させる。
中は5つの展示会場(美術館)があるが、仕切りはなし。入館料は、それぞれ5マナマ(5ユーロ)高いので、最上階一番奥の展示場を見るのがお薦め。建物内部をたくさん歩けて見れるから。ちなみに現代アートの展示を見たが、そこの客は私だけだった。
バクーの街はバリアだらけですが、この施設の中だけは流石にバリアフリー。ただし車いすトイレの鍵はかからなかった。
道路と歩道の段差 バクー市内。道路がきれいに整備され、歩道もきれい。ただ歩道と車道の段差解消。カーブカットというが、それがお粗末。5センチぐらいの段差が残る。日本も1~2センチの段差が残るので車いすの私には不満。欧米では完全滑らかなのも多い。
歩道が高いというのもありますが、もうちょっと段差解消して欲しいなあ。誰かに押してもらわないと越えられない段差。車いすで歩くのは大変。よって車道を歩くことが多かったです。
カスピ海 カスピ海沿いは、きれいな公園が整備されている。夏の夕暮れ。クルージングを楽しむ人々。料金は3マナマ(400円)だが、車いすは無料でいいよって。
乗り場まで階段があり、優しいスタッフが担いでくれた。本当はスロープつけてほしいけど。船への乗り込みは、ギリギリ車いすが通る幅だったので、押してもらって船内へ。
船のデッキで、30分のクルージングを楽しむ。「フレイム・タワー(炎のビル)」が、夕日と映えて美しい。石油会社の本社。天然ガスで潤う国というのが分りやすくて、国のシンボルにもなるビル。
でっかい国旗や、会議場、コンサートホールなど、沿岸に新しい施設が整備されていた。年に数回のイベントしか使われないのに、とても大きく豪華です。 カスピ海。世界一大きな湖なのに、どうして海と呼ばれるのか? 確かに潮の香りがしました。塩湖です。でも濃度は薄そう。波もない。引き潮、満ち潮もなし。 沿岸公園では、移動遊園地、ショッピングセンター、ゲームセンターなどあり、市民で賑わう。先に訪れた2国では見なかったベビーカーを街でたくさん見かける。公園では、ジョギングやローラーブレードなどスポーツする人も多い。いずれも豊かな証拠である。
フレーム・タワーのライトアップ。映像が映し出さられて、面白いです。国旗を振って国威高揚もしていました。
空港へ ホテルでタクシーを依頼すると40ユーロだった。高いので路上で拾うことにする。日曜の早朝。流しのタクシーを捕まえるのに手間取る。でも良い運転手で、20ユーロで乗ることができた。 空港へと続く道路では、スタジアム、体育館、高層アパートを建設中。中東の産油国では外国人労働者しか肉体労働をしていないが、バクーでは市民も同じように働いていた。女性も男性と同じように働いてる。これらは良い印象だが、残念なのは新しい建物や街づくりなのに、バリアフリーが考慮されていないところ。勿体ない。 バクー空港に到着。格好いいデザインのターミナル。凄いや!どこまでも金持ちだ! バリアフリーもバッチリ。何の問題もなし。
1年後に開かれる国際イベントの看板。欧州ゲームですね。このために競技場、体育館、選手村がたくさん作られていました。ザ・産油国という感じ。
空港には車いすトイレも完備。施錠はされていなかったが、中から鍵が閉めれない。美術館と同じですね。環境整備と利用実態の乖離がある証拠。でも少しずつバリアフリーも進めばいいなと思います。
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