ドイツ・ベルギー出張(2)
2018/09-10
ケルン・デュッセルドルフ / ドイツ
ケルンへ マンハイムからケルンへの移動。乗換のない電車を当然選択。ホームと車両が階段なので、前日に駅員に介助依頼。手動スロープを使って乗ります。25号車の車いすスペースに乗車。
大聖堂で有名なケルンの宿泊はユースホステル。部屋は男女共同だった。チェックインしてベッドに荷物を置いていたら、シャワーから戻ってきたルームメイトが扉を開ける。女性がタオル一枚の姿。あらら。あちらもシャワーの間に誰かが帰ってきたとは想定してなかっただろうが、あるといえばあることなので気にしない。 ドイツのバリアフリー条例の影響だろう、2階に車いす対応のバスルームあり。その隣の部屋だった。シャワー椅子がないので便座に座って私もシャワー。久々にドミトリーに泊まったが、45歳のおっさんにはキツイ。うるさい。寒い。
シャワーを浴びてスッキリしたら、ケルン市内観光へ。駅前に大聖堂。正面は階段だが、ぐるりと廻って段差のないルートがある。きちんと標識もあるので、問題なくアクセス。
豪華なゴシック様式。荘厳です。光が入ってくるように設計。ステンドグラスがとても美しい。
大聖堂の隣に、ルードウィッヒ美術館。観光名所が駅前にコンパクトに固まっていて便利です。 車いすトイレもありました。美術館なのでお洒落です。扉の開け閉めが、日本みたいに電動ボタンでした。でもどれが開ける、閉まるかわからない。施錠も心配。係員を呼んで確認。
ルードウィッヒ美術館。あまり期待はしていませんでしたが、見応え十分。ピカソのコレクションも多くて驚き。ちょうど3週間前にパリのピカソ美術館を訪問したばかりだから、ピカソ三昧。流石に芸術の欧州。規模の大きさ、コレクションの数、その奥深さ、堪能できます。 現代美術のエリア。おばさんが壁にもたれて何をしているのか?と思ったら、ろう人形でした。子どもも不思議そうに眺めています。 美術館から外を眺めて。ライン河の遊歩道におりる階段がバリアフリーでした! 私もこのルートで歩くことに。 ケルン駅を眺めて。大きな駅。鉄橋にぶらさがる鍵も名物。天気のよい日だったので散策も楽しい。
ケルンでは、車いすの人も街で多くみます。旧市街には、たくさんのカフェ。ビールを飲む人も多数。私もドイツ通の友人と待ち合わせて、川沿いのビアハウスで夕食。2皿しか頼みませんでしたが、ボリュームたっぷり。 ドイツのソーセージ。屋台や売店のホットドッグでも20センチ以上が普通。安い店で2ユーロと庶民価格。安い食事鵜といえば定番はケバブ。削った肉と野菜をたっぷり詰めたサンドウィッチ。トルコ系移民が多いから、ケバブ屋はどこでもある。フランスと比較するとドイツのレストランは割安。ボリュームもたっぷり。色んな料理が食べられるドイツ。食も楽しめます。
■リハケア 欧州最大の福祉機器展。デュッセルドルフ。東京HCRの2倍以上。車いす、移動機器がメインの展示。身体障害、移動障害に特化。自立するために当事者に必要なものが展示販売されていた。入場は有料。障害者8ユーロ。一般14ユーロ。ちなみに日本の福祉機器展は入場無料。 デュッセルドルフ中央駅の地下鉄ホームへ行くエレベーターは長蛇の列。皆さんリハケアに行くようです。混乱することなく、きちんと列を作って順番を待つ。秩序のある、マナーのあるドイツ国民。 駅で台湾の友人ジャッキーと遭遇。彼も来ることは知っており、SNSで会場で会おうとメッセージしていたら、駅のエレベーター待機列で一緒になった。 展示会場の地下鉄駅。ホームと会場は直結。導線も明確。大型エレベーターで車いすも沢山のれます。 有料でもたくさんの当事者が参加する。最新情報が集まるのもあるが、入口付近に障害当事者のアート作品が展示され、販売もされていた。とても良いアイデア。 パラスポーツ、レクリエーションの体験コーナーが充実しているのが特徴。見るだけでなく、感じる、体験できるのも、リハケアの魅力となっている。写真は、パラ卓球のデモンストレーション。 車いすのスケート―ボード。世界的に有名な車いすのパフォーマーも招待され演武あり。 クライミングですね。日本の福祉機器展も、このように体験ブースを沢山もうけたら面白いと思う。 車いすバトミントン。興味あるので、私も体験。相手はドイツ代表選手。上手でした。東京パラリンピック2020にも選手として来日するかもしれませんね。 車いすを積む機会の展示。他にも多数の移動機器が紹介。日本の福祉機器展は近年もっぱら高齢者ケアが中心になっているが、リハケアは車いす、福祉機器、移動機器が中心。身体障害、その移動障害に特化。ケアや介護はほぼなく、自立するために当事者に必要なものが展示されていた。販売もあるので買うこともできる。 ところで、日本は福祉機器にも独自規格や規制がある。認定にも時間かかる。海外で一般的に使われている電動車いすなどが、日本では公共交通に乗れないことが問題になっていた。なっている。 海外で一般的なハンドル型車いす(スクーター)が新幹線やJRで乗車拒否。言葉も通じないから外国人旅行者は戸惑うのみ。 外で休憩。ゴム製の誘導ブロックあり。こちらの方がいいですね。滑らない。リハケア。軽食やドリンクなど売店があるが、値段は市内の倍以上と、とても高いので、事前にサンドウィッチ、ドリンクなど持参することをお薦めします。 展示会を終えて、市内へと戻る。デュッセルドルフの地下鉄の優先席には、車いす、妊婦、ウォーカーの絵。たくさんの高齢者がウォーカー(歩行器)で地下鉄を利用して外出している証拠。 福祉タクシーで自宅と施設を往復するのも便利だが、行政コストは高い。地方都市でも公共交通を利用して誰もが外出できるのは素晴らしい。 北欧やドイツの街中では、このウォーカーと呼ぶ歩行器で外出する高齢者を見ます。手押し買物車の進化形。格好よく機能的なものだが、日本のバスや電車には乗れないことがある。危ないから。自立して動けるなら、健康寿命が延びて介護や医療費の削減にもなるのに。
■ドイツのビール デュッセルドルフは黒ビールが有名と教えてもらったので、旧市街をぶらぶらした後、立ち飲み客で賑わう店に立ち寄ったら大当たり。もう最高の味!
暮らしやすそうなドイツ。ダメなところは、喫煙マナー。路上喫煙、タバコのポイ捨てが多すぎ。車いすの場合、視線が低く、歩きタバコの火があたりそうになる。煙も気になる。子どもも同じ。先進国の中でもかなり喫煙率が高い。街を歩いていると、服がヤニ臭くなっていた。 |