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ユーロ高にビックリ! (10)

2007/08 - 2007/09

レンタカーで町巡り / スペイン・フランス


かつての栄華 セゴビア

マドリッド空港で、二組の定年退職した夫婦と合流。スペインとフランス8日間レンタカー旅案内を開始。

マドリッドは13年ぶりの訪問。空港にはメトロ(地下鉄)が開通。しかもアクセシブル(バリアフリー)で、車いすで利用可能。3号線、8号線、11号線、新しい3つのLRTは、全駅バリアフリー。中心部の古い駅は難しいが、ほぼ半数のメトロの駅でバリアフリー。形だけのバリアフリーも多いが、確実に意識は改善されているようです。13年前とは大きな違い。

空港の近くで1泊した後、プラド美術館は朝一番でガラガラ。ゴヤをじっくり堪能。マドリッドから自動車で2時間。水道橋で有名なセゴビアへ。

駐車場がないので、道路沿いに路上駐車。旧市街の観光へ。歩いて廻れる、自動車が入ってこないところも多い、実に観光に適した街。坂を上って、奥へ奥へと歩いていくと、お城がある。

セゴビア大聖堂が一番の見所。 とてもすごい! 何も期待しないで、訪れたら、なんともまあ壮大な教会があるものです。

金銀財宝が当時の栄華を物語る。大航海時代、アメリカ大陸を制服したスペイン。搾取したのだろうか、すごい宝物。

昼食は、セゴビア名物「子豚の丸焼き」。水道橋の下にある超有名店で食べたが、油っぽいので、ほどほどの味。塩辛いので、パンのお供。

とても値段が高いのも驚いた。小さいサラダが、1000円以上。ちなみに写真は2人前。ふざけている!日本の感覚では倍以上の値段。価格と味が全くつりあわない。スペインで一番楽しみにしていた料理だけに落胆。そもそもスペインは料理がイマイチだったと再認識。

 

乾燥したスペインの大地。カスティーリャ地方。 ドンキホーテが疾走した風景。荒涼とした大地が多く、緑がないため、ドライブしていても落ち着かない。少し単調。日差しが強い。


巡礼地 ブルゴス

バヤドリードを経由して、サンチャゴ・デ・コンポステーラの巡礼道にある都市ブルゴスへ。旧市街に入る橋の上で記念撮影。

さすが巡礼の地。素晴らしいブルゴス大聖堂。荘厳なカトリック教会。

 

入口は階段だが、車いすは横から坂を廻って、地元民が通る入口から入場する。スロープがあるでしょ!中を見学するのは有料なため、警備員が有料エリアに入る柵を開けてくれる。

 

大聖堂の彫刻は本当に素晴らしい。日差しを取り入れる天窓も、透かし彫りで、なんとも緻密な作業。ステンドグラスも華やかです。

 

聖書を彫刻にしたもの。一つ一つが細かい作業。大聖堂の中は、美術館と同じ。その時代の最高芸術が結集されています。

  

回廊から眺める中庭も素晴らしい。車いすでも見れるように、背の低い覗き窓も用意されており、私も見ることが出来ました。

当時の王様と王妃の墓でしょうか、大きくて一つの部屋がまるまる使われていた。多額の寄付をしたのでしょうか。教会内にお墓があるのは権力の証。

当時、教会内部には政治の中枢をになう執務室なるものがあったようです。権力が集まりますから。大聖堂から横に入った秘密!?の部屋。昔は一般の人は入れなかったことでしょう。


バス地方 ビルバオ

山を越え、大西洋、ビスケー湾に面したビルバオへ。バスク地方の首都。ずっと訪問したかった街。市内を走る地下鉄は、とっても近代的。 かつての鉄の町が、芸術の町として生まれ変わったのも納得。新しいので、バリアフリーなため、エレベーターもあり、車いすでもOK!

 

地下鉄を降りて、憧れのグッゲンハイム美術館へ。通りの間から、美術館の外観が見えるのです。ワクワクしながら歩くのが、とっても楽しい!よく考えて、作られています。

グッゲンハイム美術館に到着。曲線が醸し出す不思議な外観。かわいい犬がお出迎え。

車いすの観光客を4人見ました。嬉しいですね。 写真の方も熱心に写真を捕っていました。

とりあえず私も記念撮影。 やっとこの目で見ることが出来ました!

美術館の設計は、フランク・ゲーリー。米国の有名な建築家です。1997年開館の現代美術館は、世界中から観光客を集めるようになり、町を一変された凄いバワー。

 

美術館の後ろに回り、歩道橋の上から記念撮影。惚れ惚れする建築です。

美術館パンフレットによれば、蜘蛛さんは、  Louise Bourgeois 作 Meman 1999年。六本木ヒルズにも同じ作品がありますね。

美術館の中の、車いす対応トイレは、とってもおしゃれ。通常スペインの車いす対応トイレは、日本同様に一般トイレとは別に用意されるのですが、この美術館は一般トイレの中の一つが車いす対応になっていた。バリアフリーの考え方は、グッゲンハイム本館(ニューヨーク)のある米国と同じでした。

ビルバオには、欧州で大ブームのLRT(ライトレールトランジット)が走っていました。デザインが格好いい! 美術館前は、専用軌線のため芝生を植えて、とっても景観が良い!

ところで、訪問したのは、9月の土曜日。 夜には、リーガ・エスパニョーラ サッカーがある。バスク地方の自我を残す、彼らの誇り、代理人 「アスレチック・ビルバオ」は、アウェーの試合だった。町を歩いていると、多くの人がユニフォームを着て歩いていた。アウェーの遠いスタジアムに行けないが、ユニフォームを着て応援なんて、すごい熱狂的! いい習慣。


ヘミングウェイ 「日はまた昇る」 パンプローナ

ビルバオから、またまた内陸へ。パンプローナを目指す。途中には、多くの風力発電を見ることになる。乾燥した大地。吹きさらしの風を利用しているのでしょう。 

サンチャゴ・デ・コンポステーラ巡礼道は、幾つかルートがある。フランスからピレネー山脈を越えて、その巡礼道がつながるところが、プエンテ・ラ・レイナ。大きな川に橋がかかっているから、合流するのでしょう。巡礼路が昔のまま残っており、情緒たっぷり。何人もの巡礼者が歩いていました。

  

町で遊んでいた子ども達。闘牛遊びです。 面白い! さすがパンプローナの近く。闘牛は身近で、マタドール(闘牛士)は、ヒーローなのでしょう。

  

サンフェルミン牛追い祭りで有名なパンプローナ。旧市街には、牛追いルートの紹介がされている。実際に牛追いのルートを歩いてみると気づいたことが。少し上り坂なのです。ちょっと走ると大変です。

 

牛追いの終点は、闘牛場。 ここから闘牛場内に入ります。

ところで、パンプローナには、スペインサッカー、リーガ・エスパニョーラの「オサスナ」がある。その試合に合わせて訪問したのだが、対戦相手セビージャのプエルタ選手が試合中に死亡したため、試合が延期された。サッカーは見れなく残念だが、サッカー場だけ外から見学。


大西洋の避暑地 サン・セバスチャン

パンプローナから、またも海側に戻って、ビスケー湾の真珠サン・セバスチャンへ。展望台からの眺めは最高。高級リゾート地です。

市内散策はとっても楽しい。市場には新鮮な野菜。バスク地方は、フランスと接していることもあって、料理は内陸部よりマシであった。

   

ユーロになって最も得をしたといわれるスペイン。質の割に物価が高すぎる。フランスより飯が美味しくないのに、値段が高いのはいただけない。


聖地ルルド

サンセバスチャンから、バイヨンヌへ。スペインからフランスへは、大西洋岸から入国。といっても入国審査などなく、高速道路の料金所を通るだけ。通貨も同じになったし国境意識は無し。バイヨンヌで1泊した後、フランス南部、聖水伝説で有名なルルドを目指す。ルルドは、ローマ法王庁公認の聖地。難病や末期患者のカトリック教徒が最後の望みをかけて訪問する。

1858年、14歳の少女が洞窟のそばで薪拾いをしているとき、聖母マリアが出現した。初めて聖母マリアが現れてから14日後、9回目の出現のとき、集まった8000人の群集には見えない聖母マリアが、「泉の水を飲み、その水で洗いなさい」と言った。言われた場所を掘ると、水がどんどん湧き出てきて泉になったという。その泉の水を飲むと、何人の病気や怪我が治り、奇跡の水だと伝説が始まった。1864年には聖母があらわれたという場所に聖母像が建てられ、やがて巡礼者でにぎわう大聖堂になった。温泉が沸く湯治場も近くにある。

 

立派なルルド大聖堂。中世ではなく、近代に作られたため、重厚な歴史は感じられないが、とても大きい。なんだかテーマパークのお城みたいにみえてしまう。信者の方、スイマセン。正面入口は階段だが、両サイドに自然な形でスロープが作られていた。さすが車いす患者の多い町。

ルルドの泉を飲もうとしたら、ちょうどイタリアからの団体がミサを行っていた。言葉はイタリア語。大勢の人がいるが、車いすなので前にいかせてもらった。こんなときこそ図々しさを発揮。

歴史あるルルドの車いす。昔ながらの形。自分ではこげず引っ張ってもらう。多くの治療者が、看護士に連れられミサに参加していた。羽織っているキルトは、皆それぞれ違う模様なため、寄付されたものであると推測される。

車いすの患者さんたちと並んで、特等席でミサに参加。私は、カトリック教徒ではないが、宗教は信じないが、平和と安息を願い、一緒に祈りを捧げる。

ミサの最後には、聖水を飲む。お約束です。この奇跡の水を飲めば、歩けるようになるそうですが、歩けるようにはなっていません。なんでだろう?いえいえ、心を平穏にすることが大切なのです。神聖な地では、心が洗濯されました。

人間の背の高さほどある、大きな大きなロウソクがたくさん並んでいた。それもすごい数。巡礼者が、一緒にこれない人達の分も併せて、祈りを捧げるのかもしれません。

ミサが終了。車いすの患者さんたちはホテル?療養所?施設?に戻ります。ガン末期治療のホスピスなども存在するのかもしれません。最後の地は、平穏なルルドで祈りの生活。

ルルドには多くの信者が訪れます。山間の町ですが、巡回バスも走っている。もちろん低床バリアフリー。バスのラッピングデザインが素敵だったので、写真撮影。

ところで、日本のキリスト教の発祥といえば、熊本県の天草地方でしょうか?踏み絵、隠れキリシタン、島原の乱、などが有名ですが、ルルドとつながりがあります。その天草にある大江天主堂。明治25年に着任したフランス人のガルニエ神父が、生涯を天草の伝道に捧げたが、昭和8年に念願のロマネスク様式の教会を完成させた。その教会の下には、聖母マリア像とルルドの泉を模した洞窟が再現されていた。フランス出身。ルルド信仰と結びつきが強いのだろう。

ちなみに、日本にキリスト教を伝えたとされるフランシスコ・ザビエルは、ピレネー山脈を越えたスペイン側、パンプローナの出身である。ルルド信仰と日本は縁があるのかも!?


トゥールーズ

フランス南部にある大学都市トゥールーズ。旧市街の中央広場の地下にある駐車場に、自動車を停めて上がると、なんだか騒がしい。市庁舎の目の前で、若者が抗議デモなのか、騒ぎまくっていた。何に対する抗議なのか、政治的メッセージがあるのか、社会的意味はあるのか、わからない。とにかく、太鼓やトランペットで音楽をかき鳴らし、皆で歌い、水鉄砲や水風船を投げ合っている。

座り込んだ学生達は、音楽に合わせて、手でウェーブ。その上を人が渡っていく。なんて楽しそうなんだ!私も参加したい! そんな衝動に駆られた。自由な学生達。なんとも楽しく抗議活動をしているのか、遊んでいるのか? 市庁舎の前を占拠して、自分達の存在意義を誇示する。さすがフランス革命、人権宣言の国。民主的というか、市民が強いというか、日本じゃ考えられない。単純に、うらやましい。

ちょうど一週間後に、ラグビーワールドカップ2007 フランス大会が開催されようとしていた。トゥールーズはフランスで最もラグビーが盛んなところ。もちろん会場の一つ。市庁舎の一回には、フランスの国鳥であり、スポーツチームの象徴「雄鶏」が、いろんなデザインで展示。いよいよ始まるので、盛り上がっていました。

それにしてもフランスは飯が美味しいと感じる。食べると幸せになる。しかも値段が、スペインより安い。隣国でこんなにも違うのか。目には見えないが、やはり国境はあるものだと感じた。


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