タクシーブルースに揺られて (1)
2006/08
セントマリー島 / マダガスカル
海賊の島 バンコクから搭乗したマダガスカル航空。到着前には乗客にボンボン(飴)を配ってくれる。耳抜き(気圧の変化に対応)にちょうどいい効果。国内線でも配ってくれる。よいサービスに感動。空港にて、ビザ(12ユーロ)を取得し、無事入国。そのまま乗換え、セントマリーへ飛ぶ。 セントマリーは、マダガスカル本島の東に横たわる、細い縦長(57キロ)の島。喜望峰を通る船を襲う海賊の基地があったところ。湾になっていて隠れるろころがある。ついこないだまで財宝が眠っていた。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の世界なのだ。 首都アンタナリボから飛行機でセントマリーへ。7月~9月は確実に鯨が見れるのだ。空港にはホテルの出迎えや、呼び込みがずらり。 皆さんに声をかけて、車イスでも泊まりやすいホテルを探し、タクシーの運転手に連れていってもらう。(ハイシーズンなので、人気のあるホテルは予約で満室なことが多いので注意)
島なので、とってもノンビリ。例えばホテルで、魚カレーのランチを注文したら、木に登り、ココナッツを取ってから料理開始。出てくるまで1時間かかった。海にはウニがたくさんいて、サメも多いので、泳ぎにくい。よって、観光客の多くは、オートバイを借りて、島を巡ったり、ジャングルやビーチを探索する。私は、車イスでの散策。舗装されていない道ばかりだがしょうがない。
ノリのいいお姉ちゃんを撮影。わけわからんです。ホテルで何でも手配可能も、町に出て鯨ツアーの手配するほうが安いので、10キロあったが歩いた。途中、凸凹や坂で苦労したが、通りすがりの現地の人に手助けしてもらう。 平和で静かな島。最高なところです。 動物園 空港の近く、島南部のホテルエリアに、小さい動植物園がある。入場料10,000アリアリ(550円)は、高いと思ったが、十分に楽しむことが出来た。 車イスでも入れてくれるかな?と、恐る恐る近づいてみると、笑顔でウエルカム。英語が話せるガイドをつけてくれ、彼は同時に介護者も兼ねてくれた。園内の凸凹道を手助けしてくれる。 最初は、モグラちゃん。初めて見ました。小さいですね。目がどこにあるのかわかりませんね。
亀です。大きな亀もいます。長生きだそうです。甲羅は非常に固いです。自由に触らしてくれました。
マダガスカルの猿の一種です。白と黒。指を舐めてくるのが面白いです。ちょっと怖いけど、慣れれば楽しいです。
尾長猿です。マダガスカルは元猿が多いことでも有名です。立つ姿がかわいいですね。 カメレオンです。色も変わりますが、ここでは昆虫を食べるところを見せてくれました。バッタを手にもっていると、舌が伸びてきて一瞬で飲み込みます。なんとか写真に撮りました!
グレー・バンブー・レミュー(灰色竹猿?)です。餌の笹でおびきよせれば、肩に乗ってきてくれます。非常にかわいいですね。ガイドが一つ一つ丁寧に説明してくれるので、十分に価値ありの施設です。最後にチップの要求もなし。介助もたくさんしてくれて、車イスでも全てを見学しました。 小さな島 セントマリーの最南端には、Nosy Nato という小さな島があります。幾つかリゾートホテルがあり、大自然の楽園があります。宿泊費は安いですが、食事代が高いです。交通手段は手漕ぎの小船のみ。島には自動車はありません。根性あれば歩き+泳ぎでも渡れるでしょう。潮の流れがとても速いので注意が必要です。
20,000アリアリ(1100円)で、船を貸し切り、島を一周しました。もっと安く値切れることも可能でしょうが、車イスで介助もいるので、チップのつもりで払いました。 鯨ツアー セントマリー観光のハイライト。ホエール・ウォッチングです。島唯一の町、港にツアー会社があったので申込。30ユーロでした。フランス人などが経営。 朝9時に出発なので、ホテルへタクシーが迎えに来てくれました。15,000アリアリ(800円)なり。小さいボートに乗って、沖にあるクルーザー船へ移動します。乗換えが多くて大変です。ツアー客は総勢35名。私以外は、フランス人、イタリア人、スペイン人のみ。仏伊西語が飛び交う。 海はしけていました。揺れるなんてものじゃないです。大変なことです。甲板に座る私は、一度大きく振り落とされそうになりました。必死に柵につかまり死を逃れました。危ないので、甲板の奥へと移動し、周囲にしがみついていました。 船のスピードが遅いので、波に揺られるのです。鯨の横を併走して追いかけるのです。何頭か鯨を見ることが出来ましたが、とてもじゃないけど写真は撮れません。船が揺れすぎ。少なくとも私の両手は必死に壁にしがみるいているので、カメラを構えるとことは出来ません。 海流が早く荒れた海。南極からの風(20メートル/秒)。揺れる船。鯨を見るのも簡単じゃありません。船から30メートルぐらいのところに、ときおり姿を現してくれます。尻尾を出したり、垂直に飛び上がったりする姿は見ることが出来ませんでした。うーん残念。 ツアー客の多くが、揺れる船にぐったり。午前のクルージングを終えて、Nosy Nato で昼食休憩。砂地の島は私は歩けないので、スタッフにサンドウィッチを買ってきてもらい、一人ビーチで横になる。 イタリア人の船長、フランス人の若い男性、若い女性、マラガシーの現地スタッフの4名クルー。海の人たち。とても親切で、いつも私を手助けしてくれた。しかし船の乗換えなど、車イスでの参加は非常に大変でした。。。 午後3時30分に島を出発。午後のクルージングは天気良好も、鯨は姿を現さず。ゆっくり港へ戻りながらの航海。途中に集音機を海に入れて、鯨の声を聞く。数キロ離れていても、鯨の鳴き声がはっきりと聞こえるのだ。求愛の声でもあった。 港に帰ってきたのは午後6時。暗くなっていた。たっぷり9時間のツアー。疲れた。ツアーの人たちは、積極的に私を介助してくれた。とっても有り難い。お金に余裕のある人は、他人にも優しくなれるのか。日本は成金が多く、余裕がない人が多いかな。自分に余裕があるからこそ、他者にも優しくなれるのだろうと改めて感じてしまった。 期待しすぎたホエール・ウォッチング。船が揺れるので大変でした。タンザニアのイルカツアーの方が楽しかったです。 ココナッツ魚カレー セントマリーで美味しいもの。それは魚料理。ココナッツカレーで味付けすれば、とっても美味しいですよ。海を越えたらインドですもんね。 |